豪徳寺の駅から商店街を歩いて3、4分。緑道の脇に姿を現す小さなベーカリーカフェが、2011年10月15日にオープンした「ユヌクレ」だ。「ポワンタージュ」で修行した伊藤公二さんがパンを担当、イベントなどでお菓子を販売していた佐藤 務さんが焼き菓子を担当し、テイクアウトはもちろん、二人がじっくり選んだコーヒーなどのドリンクとともにイートインでも楽しむことができる。
 
オープンから約2カ月、人気のパンはと聞くと「皆さん好みがバラバラなんです。それぞれのパンにファンがいらっしゃいますね」（佐藤さん）。バゲットなど食事系のパンもじわじわとリピーターが増えているほか、「カンパーニュなどハード系のパンへのリクエストが驚くほど多くて。今後はもっと増やそうと思っています」（伊藤さん）。
 
店名の「uneclef」とは、フランス語で“ひとつの鍵”という意味。「ユヌクレ」のパンや焼き菓子、またお店で過ごす時間が、一人一人の幸せの扉を開く鍵になってほしいという想いが込められている。ゆくゆくは、プレートやデザートなどカフェオリジナルのメニューも増やしていきたいという二人。「ユヌクレ」で開く小さな“幸せの扉”は、ゆっくり少しずつ、しかし確実に増えていくに違いない。