見上げれば高層ビルが建ち並ぶ一角に、3坪の小粋なバーが。以前、パティシエとして働いていた町田洋子さんが一人で切り盛りする「マチルダ」は、カウンター6席の小さなバー。知人の営む焼き菓子店だった店内を改装し、2010年3月にオープンした。
　　
お店は「フランスのビオワインと、おつまみ、それにちょっと食事のあるバー」がコンセプト。メインとなるのは「お料理やお酒ではなく、お客様の会話」と町田さん。顧客がお酒を飲みながら、会話が弾むようにと、メニューはあえて小難しいものにはせず、スモークハム、ナッツ、グラタンなど、誰にも喜ばれるシンプルなおつまみや料理をラインナップした。そんな町田さんの心遣いから、顧客同士で交遊が広がることもしばしば。控えめな町田さんの人柄と居心地のよさに惹かれ、バーに通う常連客も多い。
　
「ビオワインのやさしい味わいが好き」と町田さん。ワインリストに並ぶのもすべてビオで、赤・白常時、各３種類を用意。ロワール、アルザスが中心だ。
　
町田さん手作りのオートミールのサブレ（￥150）が、不定期でメニューに並ぶことも。女性一人ででも気軽に立ち寄れる、都会の真ん中の可愛いバーだ。