厳選された食材と、技術に裏打ちされた絶妙な味覚の重なり、そして生江史伸シェフならではのユーモアとクリエイティビティをちりばめた料理の数々。今年、アジアのベストレストラン25位に選ばれた。オープンから４年、次のステップは？と聞くと「挑戦したいことは無限にある」と生江シェフ。昨年から鴨などの火入れのために薪を厨房に取り入れた。薪は原始的な調理法であり、その香りを感じる「嗅覚」は脳が「旨い」と感じるのに重要なファクターだからだ。また、フレンチと日本酒の親和性を証明するべく、新世代の杜氏を招いてイベントも行う。常に未来を見据え、進化していく料理から目が離せない。

この店を絶賛するのは「サローネ2007」シェフの細田健太郎さん。「感銘を受けたのは、お皿に料理と遊び心が盛り込んであるということです。思わず笑ってしまうようなものや、子供の頃を思い出すような。おいしいだけでなく楽しい食事の空間を自分も作っていこうと思いました」と訪れた日を振り返る。