特集 2015/12/28(月)
トレンドインサイト 1

スタイルのある大人が集う パリの最新フードスポット

ニュータイプのエピスリーやカフェがパリに次々オープンし、相変わらずトレンドを牽引する層のBOBO(ブルジョワ・ボヘミアン)が集結するスポットとなっている。共通するのは、ライフスタイル提案型ショップであること。その人気の理由を探る。

左 朝食のための食材が壁にずらり。道行く人々が、ウインドーに並べられたおいしそうなパティスリーを覗き込む。 右 サロン・ド・テの道路をはさんで向かい側にオープンしたエピスリー。サロン・ド・テと同じデザインで統一されている。 

成熟した大人が望む
食へのフィロソフィー
 
同じくBOBOの支持を得たのが、2011年にオープンした、朝食をコンセプトとしたサロン・ド・テ「クラウス」。ミューズリーやグラノラを売り物にした朝食は、シンプルなコンチネンタル式が主流のフランスで目新しく、瞬く間に人気となった。今年、その向かいに開いたエピスリーでは、朝のテーブルを彩る、ジャムやグラノラ、ハーブティーを販売。オーガニックや農家自家製など、世界中から味と安全にこだわった食材を厳選した。朝を大切にするコンセプトと高品質な食材が好評を得て、モードや出版関係者のお気に入りアドレスとなっている。

左 かつての駅のホールが食堂。椅子も机も蚤の市で見つけたユーズドで。形がばらばらなのもかえってかわいい。外のテラス席でも飲食できる。 右 レストランで客が残した食事は、廃棄されず鶏の餌となる。鶏が産んだ卵は誰でも無料で持ち帰ることができる。 

家電も直してもらえる
リサイクルカフェ
 
一方、蚤の市に近いクリニョンクールにオープンした「ラ・リシクルリー」は、リサイクルをテーマにしたニュースタイルのカフェ。廃駅を改築し、大きなガラス窓の外には廃線のレールが続く。家具はすべて蚤の市で見つけたリサイクル。店内には家電のリペア・コーナーが設けられ、持ち運びできるサイズであれば家電を修理してもらえるサービスが話題となっている。また、鶏を飼育してレストランで出る食べ残しを餌として与え、鶏が産んだ卵は無料で配る試みもユニークだ。菜園を併設し、希望者は栽培に参加も可能。日曜には蚤の市やヨガ教室、子供のための講習会が開かれるなど、エコロジーなフィロソフィーがBOBOを引きつけ、パリの中心地から離れているにもかかわらず平日も賑わっている。
食のスタイルやフィロソフィーを掲げ、新しいコミュニティを作りだす3つのアドレス。パリの最旬ショップが、これからの食スポットの在り方をリードしているようだ。

2 / 2
1 2

photo: YUJI ONO text: KAORUKO YASUDA

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

ELLE PR STORIES

注目ブランドをもっと見る

CONNECT WITH ELLE

グルメ・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト