超行列!超豪華! 驚きのビジュアル、「クレイジーシェイク」がスゴい!
世界のおやつニューヨーク編の最後を飾るのは、各種メディアやインスタグラムで話題沸騰中の超豪華ミルクシェイク。その姿、その味、一度体験したら忘れられない!
初めて「クレイジー・シェイク」の写真を見たときは、飲みものだとは分からなかった。2015年のオープン以来、クレイジーシェイクの衝撃的なビジュアルが話題になり、入店まで1~3時間待つのは当たり前の人気を保っているバー、「Black Tap(ブラック・タップ)」へ行ってきた。
ところが……もう人気が落ち着いたかな、と思ってフラッと行った私が甘かった。初回は、あまりの行列を前にひとまず退散。改めて平日の開店直後に出直し、なんとか入店することができた。某口コミサイトを見ると、5時間並んだなんて人もいるようだ。
期待に胸を膨らませて入った店内は、昼間なのに薄暗く、壁や机は落書きで埋め尽くされており、なんともアンダーグラウンドなバーの雰囲気を醸し出していた。
オススメを聞いた店員さんが、「一番おいしいのと、一番かわいいのを持ってくるよ」と言って厨房に行き、間もなく登場したのが……
こちらの「クレイジーシェイク」(各15ドル)。噂のシェイクは、噂通りすごかった。思わず漏れる、笑い声とため息が混ざったなんとも言えないサウンド。突き刺さる、隣のテーブルからの好奇の視線(どのテーブルもほとんどがクレイジーシェイク目当てだったようだ)。向かって左は「ザ・クッキー・シェイク(The Cookie Shake)」。店員さん曰く、「いちばんおいしいの」だそう。すごい迫力だけど、おいしそうに見えなくもない。お隣は「コットン・キャンディ(Cotton Candy)」。「いちばんカワイイの」ということだったが、このビジュアルをカワイイと思える感覚はわたしにはなかった。
あ、子供の頃よくアニメなどで見た「ペロペロキャンディ」が、包装紙ごとブスッと突き刺さっているぞ。この色、このデザイン、日本では絶対に実現しないのではなかろうか。お味は、見た目通り、やはり猛烈に甘かった。ただ、シェイク部分はそれぞれバニラ味(ザ・クッキー・シェイク)とストロベリー味(コットン・キャンディ)で、いたってノーマルであった。そう、派手なビジュアルに目を奪われていると忘れがちだが、これは食べものであり、シェイクなのだ。下の方には液体が詰まっている。
ここで、「こんなの絶対に食べられないよ」と思ったあなたに、ちょっとしたコツを伝授しよう。シェイクと一緒にフライドポテト(6ドル)をオーダーすることだ。飲み物はビールやカクテルが中心のこちらのお店には、コーヒーや紅茶の用意はない。しかし、フライドポテトの塩っぱさが良い感じに甘さを中和し、箸休めの役目を果たしてくれる。お寿司にはガリ、カツ丼にはしば漬け、クレイジーシェイクにはフライドポテト、と覚えておこう。
しかも、必要に駆られて頼んだこのフライドポテトが大当たりだった。ほんのりトリュフの香りがアクセントになっていて、たいへん美味しい(机の落書きにも「ポテト最高!(POTATOES RULE!)」の文字が)。パフェとのコントラストのおかげで、フライドポテトの味がすごくヘルシーに感じる。こんなにヘルシーな味がする揚げ物は初めて。ポテトがこんなに美味しいのだから、バーガーもきっと美味しいに違いない。今度は是非バーガーをいただきに来店したい。
ニューヨークにお立ち寄りの際は、ぜひこちらに足を運び、クレイジーな写真と、楽しいシェイク体験を、お土産にしていただきたい。ニューヨーク在住の方も、これだけインパクトのあるおやつにはなかなか出会えないと思うので、甘党の友達や恋人と一緒に行けば、盛り上がること間違いなしだ。単におやつを食べに行くというより、もはやエンターテイメントの心構えで行くと良いだろう。
お店を出た後、無性に味噌汁を飲みたくなった自分に「日本人」を感じつつ、2013年からこちらのコラムで紹介させていただいたおやつの数々に思いを馳せるのだった。どうもありがとうございました。
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Black Tap(ブラック・タップ)
SOHO
529 Broome St., New York
tel. +1-917-639-3089
11:30~23:00、木~土~24:00、日曜~22:30
MEATPACKING
248 W 14th St New York, NY 10011
tel. +1-212-675-7236
営業時間/11:00~23:00、木から土曜~翌1:00
https://blacktapnyc.com
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ごまめ●東京と北京での芸能活動を経て渡米。現在はニューヨークを中心に俳優・モデルとして活動中。NY生活や俳優活動の様子は、ブログ「気まマホ日記」(http://blogmahohonda.wordpress.com)で公開中。現地の日系新聞「NYジャピオン」や、「The Huffington Post」(http://www.huffingtonpost.jp/maho-honda/)などにも執筆。パンコーディネーターの資格あり。本名は本田真穂。