特集 2015/2/9(月)
世界のおやつ from Hong Kong/おおぞね たかこ

香港のお正月に欠かせないお餅「年糕」作りにトライ!

もうすぐ旧正月! 香港のお正月といえば1月1日ではなく旧正月なので、街は現在、年末ムード真っ盛りです。日本のお正月に食べるものといえば、おせち料理やお餅が挙げられると思いますが、こちら香港でもお正月には「年糕(ニンゴウ)」というお餅を食べます。今回は日本のお餅とはひと味ちがう年糕を手作りして、その魅力に迫ります!

早く作って食べたい気持ちを抑えつつ、まずは基礎知識を少々。日本のおせち料理などで用いられる語呂合わせは、実は香港でも見られます。この「年糕」はまさにその良い例で、「糕」と「高」が中国語で同じ発音であることから、「年年高高」(年々上昇する)とかけているのです。食べると縁起が良い、ありがた~いお餅、というわけ。近年ではほとんどの家庭が市販のものを購入するか、実家で作ったものをもらってくるようですが、今回は点心でもおなじみの大根餅(旧正月の際は年糕扱い)と、ブラウンシュガーを使った年糕の2種類を自宅で作ってみました。気分はもう、香港のおばあちゃん!?
 
まずは大根餅から。今回の挑戦にあたり、色々な方面から粉の種類や配合を調べましたが、これが実にさまざま。今回はスーパーのおばちゃんが自信満々に持たせてくれたこちらの粉で作ることにしました。

ベースとなる米粉は粘米粉という、インディカ種のうるち米を粉にしたものです。そこにコーンスターチを混ぜるということでした。その他に以下のような材料を用意しました。

材料
-(A)粘米粉(上新粉で代用可) 250g
   コーンスターチ 30g
   水 400ml
-千切りにした大根 450g
-大根を煮るための水 150ml
-塩 小さじ1
-こしょう、砂糖 各少々
-(B)お好みの具材(乾物は戻したものを使用)
   オイスターソース、しょうゆ 各大さじ1/2
 
具材は中国ソーセージ、干ししいたけ、干しえび、エシャロット。大根そのものは淡白な味わいなので、旨みが強い具材と合わせましょう。
材料は多いのですが、作り方は比較的簡単。あらかじめ(A)を混ぜ合わせておき、(B)は炒めておきます。透明になるまで大根を煮た鍋に(A)と塩、こしょう、砂糖を入れます。常に底をかき混ぜながら弱火にかけ、粘りが出てきたら火を止めて(B)を入れて混ぜ、容器に流し込みます。あとは蒸し器で45分蒸して完成!

次はブラウンシュガー味。材料は、砂糖と水と米粉を1:1:1で用意するだけ! こちらに用いる米粉は糯米粉という、インディカ種の糯米を粉にしたもの。糯米粉は白玉粉で代用できます。

作り方もとてもシンプル。水と砂糖を鍋に合わせて煮溶かしたものを米粉に注いで混ぜ合わせ、薄く油を塗った容器に入れて45分ほど蒸すだけ! 分量によって蒸し時間は前後しますが、竹串を刺して何も付いてこなければOK。どちらの年糕も、食べるときには1cm厚さにスライスしてフライパンで焼きますが、ブラウンシュガーを使ったほうは、卵液を絡めてから焼くとおいしくできます。卵とお餅、意外に思える組み合わせですが、卵の風味とブラウンシュガーの素朴な甘さがよく合うのです。初めて食べるのにどこかなつかしい味。大根餅はそのまま香ばしく焼いて、お好みでチリソースや酢じょうゆをつけてどうぞ。乾物と中国ソーセージの旨みが、噛みしめる程にじわじわと感じられる、優しい味わいです。
 
年糕は日本の餅のように伸びはしませんが、モチモチとしていてお団子に近い食感。中国茶や緑茶との相性もバッチリで、食べていると自然とお茶に手が伸びます。

旧正月はもちろん普段のお茶うけにも食べたくなる年糕、ぜひチャレンジしてみて!

  • おおぞね たかこ●会社員時代を経て30代で憧れの業界にチャレンジすべく、フードコーディネータースクールの門を叩く。現在は香港にて育児の傍ら個人事業会社を設立。フードコーディネーター兼フードライターとして活動中。

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