特集 2015/8/10(月)
世界のおやつfrom Helsinki/歌野嘉子

北欧の夏はベリーなしでは始まらない! 超定番vs新食感のスイーツ対決

フィンランドの首都、ヘルシンキからのおやつレポートがスタート! 季節に寄り添う北欧の暮らしには、まだまだ世界に知られていないスイーツがたくさん。おいしいものが大好きな現地コーディネーターが、四季折々にご紹介します! 今回は夏ということで、やっぱりベリーのスイーツ。超定番は外せませんが、話題の新食感も気になります。

北欧の夏は短く、6月終わりから8月半ばまで。貴重なこの季節に、国土を覆う森のあちこちで一気に顔を出し始めるのが多種多様なベリーです。夏真っ盛りの7月になると紫色に実るブルーベリー、夏から秋にかけて森を赤く彩るリンゴンベリーやクランベリー。北方のラップランド地方でしか採れない黄色のクラウドベリー。色鮮やかなベリーを目で、口で楽しめば、北欧の夏を体中で味わうことができます。
 
記念すべき最初のプレートは、フィンランドの夏に超定番のベリースイーツをチョイス。創業81年を迎える老舗レストラン「Ravintola Sea Horse(ラヴィントラ・シーホース)」では、いつも変わらぬ素朴な味が楽しめます。

暑かったこの日は、着席と同時に迷わずオーダー決定。「Jääkarpaloita ja kuumaa kinuskikastiketta(ヤーカルパロイタ・ヤ・クーマー・キヌスキカスティケッタ)」(9ユーロ50セント)とコーヒーでおやつタイムです。日本語に訳すと「凍りクランベリーと熱々キャラメルソース」になるこのスイーツ。本当にそのままの見た目なのですよ。

キンキンに冷蔵されたクランベリーが入った器の縁には砂糖がぐるり。添えられているのは、熱々のキャラメルソースです。まずはクランベリーだけで一粒。キューッとなる酸っぱさが口いっぱいに広がります。砂糖を少しだけ崩して一緒に頬張ると、味が甘酸っぱく変化。子どもの頃に口にしたような懐かしい甘さです。
 
シャリシャリのクランベリーを楽しんだ後は、いよいよキャラメルソースの登場。少しだけソースを垂らすと、クランベリーの冷たさでキャラメルがカリカリに。冷たくて濃厚なキャラメルアイスクリームのようです。

最後はキャラメールソースをたっぷりとかけて器を温かくします。ソースの熱で溶けたクランベリーは、とろりとした舌触りに変化。「甘い!」となりながらも、口の中でプチプチと弾ける酸味が病みつきになってスプーンが止まりません。ひと皿で何通りもの味が楽しめるスイーツ。これは、ブラックコーヒーと合わせたい一品です。夏に収穫したベリーを自宅で冷凍保存する習慣のあるフィンランドでは、家庭でも簡単に楽しめる味。単純な構成ながら、ベリーの種類を変えると全く違う味として楽しめます。何度食べても飽きない超定番、さすがの安定具合です。
 
>>次ページでは、人気のバーが手がける大人の新感覚ベリースイーツが登場!

1 / 2
1 2
  • Ravintola Sea Horse(ラヴィントラ・シーホース)
    Kapteeninkatu 11, 00140 Helsinki FINLAND
    tel. +358-9-628-169
    営業時間/10:30~24:00(金曜は~翌1:00、土曜は12:00~翌1:00、日曜は12:00~24:00)
    定休日/なし(夏至祭、クリスマスのみ休業)
    http://www.seahorse.fi/
     
    Latva Bar(ラトヴァ・バー)
    Korkeavuorenkatu 25, 00130 Helsinki FINLAND
    tel. +358-50-3818544
    営業時間/14:00~24:00(金曜は~翌2:00、土曜は14:00~翌2:00)
    定休日/日曜
    http://latva.fi/

  • 歌野嘉子(うたのよしこ)●留学、現地旅行会社勤務を経て、ヘルシンキにてコーディネート事務所を主宰。個人旅行、ウェディング、各種メディアコーディネートのほか、デザインアパートメントホテルを運営。美味しい食事とお酒、美しい器があればほかにはなにも要らない!
    http://www.officeutano.fi

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

ELLE PR STORIES

注目ブランドをもっと見る

CONNECT WITH ELLE

グルメ・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト