特集 2015/12/21(月)
世界のおやつ from Bologna / Mari

クリスマスの宝石! ボローニャの郷土菓子「チェルトジーノ」

Piazza(ピアッツァ:広場)のツリーがライトアップされると、ボロニェーゼのクリスマス気分が一気にオン! 街のPasticceria(パスティッチェリア:菓子屋)やFornaio(フォルナイオ:パン屋)もクリスマス準備に大忙し。かわいいドルチェや定番のパン菓子が続々とウィンドーを飾ります。そんななか、今回ご紹介するのはボローニャのクリスマス菓子「Certosino(チェルトジーノ)」!

街の中にたくさんあるパン屋。なかでも私のお気に入りのひとつがこの店「Lo Sfizio...non solo pane(ロ・スフィツィオ...ノン・ソーロ・パーネ)(以下「ロ・スフィツィオ」)」。

店の名前が示すように、パンだけではなく、オーナーが厳選したものが小さな店の中に所狭しと詰まっています。かわいいビスケットやタルト、ケーキなどで埋め尽くされたウィンドーは、前を通る人の足を魔法のように引き止めます。

店に足を一歩踏み入れると、そこには店主のあたたかい声が響いています。訪れる人、ひとりひとりにやさしく語りかけてくれるので、初めて訪れても昔から通っているかのような気持ちに。そんな素敵な店を経営するのはIvana(イヴァーナ)さんと、娘のKrizia(クリツィア)さん。14年前に以前のオーナーからこの店を引き継ぎ、親子2人で切り盛りしています。2人ともニコニコ笑顔がやさしい雰囲気ですが、店で取り扱う製品に関しては非常に厳しい目を持っています。

娘のクリツィアさん。

店に置いてあるのはBio(オーガニック)製品が中心。パンや菓子類もすべてこだわりのレシピがあり、選りすぐりの素材を使って毎日工房で作られています。そんな彼女たちによる「チェルトジーノ」は一度食べてみる価値あり!

「チェルトジーノ」 1kg 28ユーロ。小さい食べきりサイズは3ユーロ程度。

「チェルトジーノ」は、ボローニャでクリスマスに食べられる郷土菓子。生地のベースは薄力粉とはちみつ、チョコレートで、表面をさくらんぼやシトロン(レモンのような柑橘類)の砂糖漬け、アーモンドで飾ります。「ロ・スフィツィオ」では、干しぶどう、モスタルダ・ボロニェーゼ(ボローニャ特産のジャム)、モストコット(ぶどうを煮詰めた物)、スパイスで味を調えているそう。宝石のように赤や緑に煌めくフルーツが食卓にクリスマスの雰囲気を運んでくれます。

「ロ・スフィツィオ」の「チェルトジーノ」は、はちみつがたっぷり入っているおかげでやわらか。しかし、意外にも甘さはほんのりで黒糖のような風味がします。フルーツの砂糖漬けも甘すぎず、固くもないので、飾りとしてだけではなくきっちり食べられます。この「チェルトジーノ」、店によってはずっしりと固く「あんまりおいしいものではないよね……」という印象を持ってしまうことも。ぜひ、こちらの店の「チェルトジーノ」を試してみて!
 
>>次ページでは、ボローニャのもうひとつのクリスマスの郷土菓子をご紹介!

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  • Lo Sfizio...non solo pane(ロ・スフィツィオ...ノン・ソーロ・パーネ)
    Via Riva di Reno, 100/A, 40122 Bologna(BO), Italia
    tel. +39-051-269981
    営業時間/7:00~13:30 16:30~19:30
    定休日/日曜
    http://www.losfizio.eu

  • Mari●大手経営コンサルティング会社にて経営コンサルタントとして勤務後、2006年に渡伊。2人の男の子のマンマをしながら「フェリチターリア」の通訳者・翻訳者・個人旅行同行アシスタントとして、「食の都」ボローニャを中心にイタリアの魅力を発信中。
    http://www.felicitalia.net/

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