特集 2015/12/19(土)

グルメ本は料理本だけにあらず。ビールが飲める下北沢の「本屋 B&B」の書店員が、物語のなかの“食”に注目しておすすめ本をピックアップ! ビールを囲むにぎやかなシーンや、心温まるスープのお話、女心とグルメの関係など、おいしい想像をかきたてる3冊をご紹介。クリスマスシーズンにもぴったりな一冊を、プレゼントに贈ってみてはいかが?

恋も料理のアクセントに!?
『おいしいものと恋のはなし』
田辺聖子著
世界文化社 ¥1,512 税込
 
作品9編を収録した田辺聖子珠玉の恋愛短編集。「ライスカレーにチョコレート、ステーキなどたくさんのおいしいものと一緒に味わうのは恋するときのうれしい気持ちや切ない気持ち。好きな人と食べるご飯はより一層おいしくなるし、つらい恋をした後はおいしいご飯が慰めてくれる……。女心をくすぐるような可愛いイラストの表紙に、ときめきとおいしいものがたくさん詰まった本書はまさに大切な友達へ贈りたい1冊」

あたたかいスープが届ける、やさしいぬくもり
『さきちゃんたちの夜』(新潮文庫)
よしもとばなな著
新潮社 ¥529
 
表題作ほか5編の短編からなる小説集。「亡き祖母秘伝の豆スープを求めて集う家族や、町の人々の心情を丁寧に掬いとり見守った作品『癒しの豆スープ』は、読み終わったあとの心のなかにただあたたかいだけではない静かな余韻が残ります。『つらいことや大変なことがあっても前を向いて歩こう』と、贈る方の背中を押す気持ちで渡したい1冊です」

ゴクゴクとビールが飲みたくなる!
『剃髪式』
ボフミル・フラバル著
松籟社 ¥1,500
 
物語の舞台は1920年代初頭、チェコ・ボヘミア地方ヌィンベルクのビール醸造所。建国間もないチェコスロヴァキアの「新しい」生活を、ビール醸造所で育った作家が自身の母親を語り手に設定して書き上げた意欲作。「ビール大国チェコらしく、作中にはビールをがぶ飲みする登場人物やソーセージやカツレツ、ストーブの上のポテトなど温かい湯気と香ばしい匂いが漂ってきそうな料理が度々描かれていて、読むだけでお腹が空いてきそうな小説です。ビール好きな方へ贈ってみてはいかがでしょうか」

  • おすすめの本を紹介してくれたのは……
    本屋 B&B
    下北沢駅近くにある書店。本を読みながらドリンクを楽しめるほか、作家を招いたイベントなども毎日行っている。
     
    東京都世田谷区北沢2-12-4第2マツヤビル2F
    tel. 03-6450-8272
    12:00~24:00 年中無休
    http://bookandbeer.com/

special thanks : B&B

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