サロン・デュ・ショコラ パリ2014 リポート!
今回、20周年という節目を迎えた、世界が注目するショコラの祭典、「Salon du Chocolat(サロン・デュ・ショコラ)」。現地でみたショコラの“今”をレポートします!
会場内の特設ステージでは、毎年恒例のコンクール「シャルル・プルースト」も開催。コンクール課題の一つには、観客の目の前でチョコレートで作るピエスモンテ(オブジェ)もあり、日本人シェフも参加していました。結果はというと……
1位 神戸「元町ケーキ」の大西シェフ
2位 「帝国ホテル」の瀧島シェフ
3位 南仏ホテル「エデン・ロック」のエチエンヌ シェフ
と、繊細かつ巧妙な日本人ならではの技術の高さを全世界を前に表現した日本人シェフが、1位、2位を受賞! 日本のショコラティエのクオリティを目の当たりにした気分でした。
さて、サロン・デュ・ショコラでは、日本人シェフだけではなく、世界の有名ショコラティエの新作にもたくさん出合いました。20周年を記念したスペシャル ボックスも多く見られましたが、コーヒーをベースにしたり、それぞれの土地ならではの食材や調味料をカカオと組み合わせたものなど、全体的にシンプルなテイストのものが多い、という印象を受けました。これはおそらく、「Bean to Bar」(=カカオ豆の焙煎からチョコレートになるまでの全工程を一つの工房で行う)、というトレンドの象徴なのかもしれません。カカオそのものが持つ多様な 広がりや、奥行きの深さを表現することで、シェフ自身の独創性や豊かな感性が、逆に際立っているようにも思いました。
この「サロン・デュ・ショコラ」は、2015年1月、東京・新宿の伊勢丹を皮きりに、各地へ巡回する予定になっています。そこでもまた、世界の人気ショコラティエ、そしてわれらが日本人シェフによる甘美なショコラを、多くの方と共有できるのが楽しみ!
みなさんもぜひ、足を運んでみてください。
photo & text : Hitomi Sato