パリ発! フランスの食が一堂に会する、話題のイベントに潜入!
エルブロガーとしても活躍している藤井 綾さんが、2015年2月21日から3月1日まで開催された「パリ国際農業見本市~Salon international de l’agriculture~」をレポート! フランス国内外の生産者と家畜が広大な展示場に集まるヨーロッパ最大規模の農業見本市は、大人も子どもも楽しめる一大イベント。フランス各地のおいしいものを一日でたくさん試食したり購入したりできるので、グルメなフランス人にとって毎年大人気。今年の来場者数は69万人で、過去最高を記録した昨年(70万人)には及ばなかったものの、かなりの大盛況だったそう。今年はもう終わってしまったけれど、来年パリに旅行を考えているなら、2月末の農業市をねらってみてはいかが?
パリジャンにも人気のイベント
農業グルメ・ワンダーランドへ、いざ!
毎年、2月下旬からスタートする「パリ国際農業見本市」の会場は、パリ南西部に位置する大きなホール「ポルト・ド・ヴェルサイユ」。1日あっても全部は見きれないほどの大きな会場で、今回私は2日かけて回りました! 地下鉄ポルト・ド・ヴェルサイユ駅を降りると大きな入り口が見えるので、初めての人でもすぐわかるはず。
会場に入ると、まずは「牛・やぎ・羊・豚」のパビリオンが出迎えてくれます。こちらはほかの動物や植物、フランスの食といった数あるパビリオンのなかでも、一二を争う人気のスポット。農業見本市の大きな見所のひとつでもあります。何十頭もの家畜が一堂に集まっているさまは、まさに圧巻! フランス各地から輸送されてきた動物たちがそこここにいて、会場は農場さながらの雰囲気。また、実際に動物と触れ合うこともできるので、家族連れにも好評です。家畜セクションは、それだけでひとつのパビリオンを占めるという、日本では考えられない大掛かりな目玉コーナーなのです!
続いては、地方ごとわけられたフランスの食のパビリオンへ。こちらは日本でもなじみのあるブルゴーニュ地方。「ブルゴーニュといえばワイン!」ということで、ワインの試飲がとても充実しています。無料で試飲できるところも多いので、各社のワインを飲み比べをしてみるのもおすすめ!
どの地方のブースにもシャルキュトリーとチーズの生産者が出店していて、この2つの食材が、どれほどフランス人の生活になじんているかがわかります。サラミやソーセージ、生ハムやチーズをはさんだサンドイッチがとりわけ人気で、歩きながら食べている人もたくさん。あちこちからおいしそうな匂いがただよってきて、歩いているとお腹が空いてきます。
ということで、ランチもかねてオイスターバーのあるエリアへ。ここには、バーカウンターでかきを食べられるスタンドがたくさん。大粒で立派なかきはとってもおいしそう! もちろん地方料理を楽しめるレストランブースも充実しています。アルザス地方のシュークルート、ミディ・ピレネー地方はカスレなどの鴨料理、リムーザン地方の牛ステーキ……。郷土料理を提供するブースが軒を連ねています。私はランチにノール・パ・ド・カレ(フランス北部)地方の「ムール貝のワイン蒸し」をいただきました。レストランはすべて相席なので、たまたま隣に座った方と食事をしながら話をするのもまた一興。こんな出会いも、見本市の楽しみのひとつです。
次のページでは、私が見つけたフランス各地方の魅力的な食材を、一部をご紹介します。
photo & text : Aya Fujii
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Salon Internatinal de l’Agriculture(パリ国際農業見本市 )
Paris Porte de Versailles 1, place de la Porte de Versailles75015 Paris
開催期間/2015年2月21日(土)~3月1日(日)(2016年のスケジュールは、2月27日(土)~3月6日(日)だそう)
開催時間/9:00~19:00(水曜、木曜は、~20:00)
料金/一般 13ユーロ、学生 6ユーロ、子供(6歳~12歳) 6ユーロ、6歳以下 無料
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藤井 綾●2002年から2011年までパリ滞在。パリ大学にて美術史を勉強し卒業した後、パリルーブル学院(Ecole du Louvre)に編入。2011年9月に東京に完全帰国。2013年9月に「フランスをテーブルに」をコンセプトとした、FUJII LABEL(フジイラベル)を設立。
Instagram:@fujii_label @une_tartine
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