特集 2017/11/21(火)
大量摂取は危険?

ナツメグ摂取は、一度に小さじ2杯まで!

スーパーでも買える食材なのに、思いがけない量で死に至る可能性がある香辛料があるという。それがナツメグ。ハンバーグやお菓子作りなどに欠かせないスパイスだから、その特性をしっかり覚えて、健康を害さないように摂取しよう。

12世紀頃まで、“ドラッグ”として使われていたナツメグ。医療毒物専門家のレオン・グスロー博士は、科学と健康に関するニュースサイト「Medical Daily」の取材に対し、「当時はナツメグを鼻から吸ったり、タバコのように吸ったり、大量に食べたりして、ハイになっていたそうです。ただし、副作用として吐き気やめまい、二日酔いに似た症状も出ていたようです」と答えている。
 
2007年に公開された「犯罪受刑者の一過性精神疾患に関する報告書」にも、ナツメグの危険性が取り上げられているという。「国際化学物質安全性計画」の論文によると、「ナツメグ中毒は抗コリン作用薬中毒に似た症状で、大量の発汗、顔のほてり、麻痺、のどの渇きなどを引き起こす。また、常に幻覚、錯乱、切迫した破滅感といった変性意識状態(いわゆるトランス状態)が観察される」とのこと。この論文では、1~3個のナツメグ(重さにして5~15g、小さじ1~3杯に相当)が、有毒な摂取量だと記されている。中毒症状は24時間ほど持続し、場合によっては6カ月間にもわたり、精神に異常をきたすケースもあるようだ。ちなみに、「国際化学物質安全性計画」が把握している限りでは、ナツメグの過剰摂取による死者者数は過去に1例(8歳男児)のみとのこと。

さらに「A Warning on Nutmeg(ナツメグに関する警告)」と題した『ニューヨークタイムズ』の記事によると、ナツメグをドラッグとして使用している人は、大さじ2杯ほどで中毒症状が現れるらしい。これは、小さじ2杯を致死量とする説とは矛盾しているのだけど……。

ナツメグによる死亡例は少ないとはいえ、フェスティブシーズンを前に大活躍するスパイスだからこそ、少し気を付けて控えめに使うようにした方が安心かも。

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original text : Madison Flager translation : Rubicon Solutions, Inc cooperation : Yuko Ehara photo : Getty Images

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