特集 2014/8/11(月)
世界のおやつ from Ecuador/あんり

アンデスの伝統食「タマル」ってご存知?

HOLA(オラ)! あんりです。南米現地ガイドとして、赤道直下の国・エクアドルに住んで2年目。日本から見て地球の裏側にある、言葉も文化も全て違うあまり馴染みのない国ですが、「ラテンの食」を、おいしく楽しくレポートしていきます。これであなたもラテンの食通! ¡Buen provecho!(←スペイン語で「お召し上がれ」)

エクアドルはコーヒーの名産地ですが、良質なものは国外に輸出されてしまうため、国内でおいしいコーヒーを飲める場所は限られています。今日は私の住む首都、キトで一番おいしいと評判のカフェと、そこで食べられるエクアドルのローカルフードをご紹介します。
 
こちらの店は、キトの新市街にある「TRAVIESA(トラビエサ)」。

知る人ぞ知るこのカフェでは、エクアドル産コーヒーを好みの抽出方法で飲むことができます。月ごとに豆の種類が変わるのも、人気の理由。今月はCarchi(カルチ)の豆でした。
 
入口には大きなコーヒーマシーンがあり、レジの隣にはおいしいケーキがショーケースにたくさん!

2階席からはアンデスの山、ピチンチャを眺められます。

標高2850mのキトでは空が低く、雲が間近に感じられ、6~11月の乾季には青空と赤道直下の太陽がギラギラ輝いています。

この店では、コーヒーはもちろんのこと、パニーニや軽い食事も楽しめます。“BOCADITOS”とは、簡単につまめるもの(スナック)のこと。今日は、BOCADITOSからアンデスの伝統食「Tamal(タマル)」をオーダー。コーヒーの入れ方は4種類あり、今回はエアロプレスで入れてもらいました。
 
挽いた粉にお湯を注ぎ、筒を押して圧をかけることで抽出。

油がほとんど浮かずスッキリした味わいです。
 
さて、こちらが「タマル」です。一見大きな“ちまき”のようなルックス。包んでいる葉はエクアドル名産のバナナの葉で、広げてみるとこんなに大きいんです。

タマルは、トウモロコシの粉を練った生地を蒸してできる、南米アンデス地域で昔から食べられている伝統食。起源はアステカ&マヤ文明(現メキシコ・中米地域)ですが、インカにも伝わり古くからよく食されていたため、ペルー、コロンビアそしてエクアドルでも味わうことができます。中身は、野菜のみのもの、チキン、チャンチョ(豚肉)などがあります。今回はチキンをオーダーしてみました。

場所や国によってさまざまなテイストに出会えるタマルですが、エクアドルの定番、スパイスが少しきいたおかずっぽい味です。とうもろこしの素朴な風味と中の具材がマッチして、ホクホクおいしくいただきました。
エクアドルの海岸地方では、とうもろこしの代わりに「プラタノ・ベルデ(加熱用の緑バナナ)」で調理したものも人気なのだとか。
 
コーヒーと一緒にあっという間にペロリ。小さくてもなかなかお腹にずっしりとくる、エクアドルの庶民の味です。

ローカルな場所では1つ1.50ドル(※エクアドルの通貨はアメリカUSドル)、カフェやレストランでは1つ2.50ドル程度で味わえるタマル。エクアドルや南米アンデスの国にお越しの際は、ぜひ試してみてくださいね。
¡Buen provecho!
 

  • あんり●北海道で生まれ育ち、学生時代にアメリカ・スペインに留学。 大学卒業後に日系企業に就職するも、やりたいことxできることを叶えるために3年で退職。身に着けた語学と海外経験を活かし、日本と南米の懸け橋になりたいと、南米エクアドルにきて2年目。 現地旅行会社(http://www.surtrek.jp/)でガイドとしてマチュピチュ・ウユニ塩湖などのツアーに添乗しながら、南米を多くの日本人に知ってもらいたいと、ブログも執筆中(http://ameblo.jp/quito-anri/)。

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