“Made in PARIS”のこだわり! フィフィ・シャシュニルの工房へ初潜入
パリ1区のジャン・ジャック・ルソー通りに、アトリエ兼ショップを構える「フィフィ シャシュニル」を日本初公開! 今も一点ずつ手作りされているランジェリーは、ヴァネッサ・パラディやシャルロット・ゲンズブールといったパリジェンヌから、リアーナやシャーロット・オリンピアといったUKセレブ、さらにハリウッド女優や日本のタレントやモデルまでファン多数! 1985年のブランドスタートから、30年を超え世界で愛されるコレクションと彼女の変わらないスタイルの秘密を、パリの本店で聞き込み調査。
いつもハッピーに女性らしさを楽しむのがモットー!
取材当日の朝、石畳のエントランスを自転車に乗って登場したフィフィ。お待たせ!と息を弾ませながらアトリエに入ってきた。撮影時のスタイリングのままヒールで軽やかにペダルを踏む姿は、まるで'50年代のフランス映画のワンシーンのよう!
「自転車は毎日乗ってるのよ。モンマルトルのふもとにある自宅から、ここのアトリエまで坂を下ってくるので15分くらいなんだけど、帰りは坂道を登らなきゃいけないので25分くらいかかるかしら」
フィフィのシグネチャーといえば、キュッとウエストを絞ったフォルムとプラチナブロンドのポニーテール。
「アイライナーと赤い口紅は欠かせないわ。ファッションと同じで、メイクアップはその人のパーソナリティを表現する手段だと思うの。私はピンクやホワイトといったペールトーンのウェアを着ることが多いから、メイクで強いニュアンスを加えるのが好きね。会った人にいいエネルギーを送れるようなメイクアップがとても大切だと信じてるわ。
個人的には膝があまり美しくないと思うから、ひざ下のシルエットを作るようにしているの。一番似合わないのは、ひざ上丈のスカート。だったら思い切って脚を出した方がスタイリッシュよね! もっぱらスカート党で、あるときからパンツもいいかしら?と開眼したんだけど、やっぱりスカートのコーディネートが好きね。なぜなら、スカートをはくと足の所作が美しくなるじゃない? 女性らしい仕草がでてくるから、淑女であることを楽しめると思うの」
デザイナー自らも夜寝るときに着ているという黒のベビードールは、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館に収蔵されているブランドのシグネチャーアイテム。2017年3月12日(日)まで開催されている企画展“Great History of Underwear”に招待され、6月に現地でショーを敢行したことがホットトピックスに。
「会場ではライブも行ったのよ。私はシンガーとして2010年にCDも出してるの。作詞はまだ手掛けていないけど、70歳になったらやってみたいわ!」
きめ細かな肌と生き生きとした表情で、弾むように語るフィフィ。美肌の秘訣は?
「うーん、何かしら……私はタバコも吸うし、自転車だってパリの排気ガスを吸いながら走ってるから、そんなに肌にいいとは思えないんだけどね。外見的に気をつけているというよりは、ネガティブにならないよう、いつもハッピーでいることを大事にしているかしら」
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PROFILE: FIFI CHACHNIL
1985年にプレタポルテのファッションブランド「シャシュニル」をスタート。舞台衣装のデザイナーとしてもキャリアを築き、映画『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』で見られるようにスタイリストとしても活躍。'96年に「フィフィ シャシュニル」と改名、ランジェリーを中心としたコレクションに転化。'84年から増床を続けているという今回の取材場所は、パリ1区では貴重ないまも現存するアトリエ兼ショップ。
フィフィ シャシュニル ルーヴル本店
住所/68 rue Jean-Jacques Rousseau Fond de cour 75001 Paris
tel. +33(0)142211993
http://fifichachnil.com/
photo: YUSUKE KINAKA coordinate: HIROKO SUZUKI