“Made in PARIS”のこだわり! フィフィ・シャシュニルの工房へ初潜入
パリ1区のジャン・ジャック・ルソー通りに、アトリエ兼ショップを構える「フィフィ シャシュニル」を日本初公開! 今も一点ずつ手作りされているランジェリーは、ヴァネッサ・パラディやシャルロット・ゲンズブールといったパリジェンヌから、リアーナやシャーロット・オリンピアといったUKセレブ、さらにハリウッド女優や日本のタレントやモデルまでファン多数! 1985年のブランドスタートから、30年を超え世界で愛されるコレクションと彼女の変わらないスタイルの秘密を、パリの本店で聞き込み調査。
すべてのデッサンを自ら手描き
ベビードールやパフスリーブのスリップやブルマといったシグネチャーなウェアにファンも多い「フィフィ シャシュニル」のコレクション。フランスで権威のあるコスメ大賞“Victoires de la Beauté”の香水部門で大賞を2012年に獲得したパフュームも人気アイテム。そしてバカンスシーズンのいま、フロントにずらりと並ぶのはスウィムウェアの数々。
「私は“サンマロ”というシリーズを愛用してるわ。毎年バカンスに行くノルマンディは水温が低いから、お腹が冷えないように布地を二枚重ねているのがデザインのポイントね。日焼けはしたくないから、セパレートよりワンピースタイプが私の好み。そしてある程度の年齢を重ねると、やせている背中は美しくないから、あまり素肌を見せないようシルエットを工夫しているの」
日本では30代以降になると、ビーチでもビキニやおしゃれなワンピースを着なくなる人が多いことを伝えると、目を丸くして驚くフィフィ。
「え? 日本では水着を着ない!? じゃあどうしてるの? 裸?」
いえいえ、ラッシュガードをトップにつけたり、ジム用のハーフパンツを着る傾向があるんです、と説明すると……
「1900年代みたいな? ビーチなのに? じゃあ次は日本のマダム用の水着も作らなきゃ! 長袖で帽子と手袋もつけるのね?(笑) ところで日本の人はクラブに行くときに私の水着を着ているって聞いたことはあるわ。そういう発想は大好きなの! インスタグラムでその様子を送ってくれるのはもちろん、熱心なファンはうちのベビードールを身にまといながら、毛皮を羽織って会いに来てくれるのよ」
パリにいるときは大抵このアトリエで仕事をこなし、自らショップに立つことも多いそう。
「いつも定時に出社しているわけではないのよ。今日みたいに取材がある日は、自宅でヘア&メイクをセルフで仕上げてくるし、デッサン画を描くときも家の方が環境が整っているので終日こもることもあるの。もちろん、いまもすべてデッサンを自分で描いているわ! 夜に一日の出来事を クールダウンして考えているとアイデアが浮かぶことが多いんだけど、目覚めた朝にリフレッシュしてから描くことが多いかしら」
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PROFILE: FIFI CHACHNIL
1985年にプレタポルテのファッションブランド「シャシュニル」をスタート。舞台衣装のデザイナーとしてもキャリアを築き、映画『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』で見られるようにスタイリストとしても活躍。'96年に「フィフィ シャシュニル」と改名、ランジェリーを中心としたコレクションに転化。'84年から増床を続けているという今回の取材場所は、パリ1区では貴重ないまも現存するアトリエ兼ショップ。
フィフィ シャシュニル ルーヴル本店
住所/68 rue Jean-Jacques Rousseau Fond de cour 75001 Paris
tel. +33(0)142211993
http://fifichachnil.com/
photo: YUSUKE KINAKA coordinate: HIROKO SUZUKI