桐谷美玲が語る、いまと20年後のわたし
エル・オンライン20周年を記念して、ファッション、ビューティ、カルチャーなど、様々な分野で活躍する女性たちの素顔に迫るこの連載。第六回は、同世代の女の子たちの支持を集め、月9ドラマ『好きな人がいること』に主演中の桐谷美玲さんをフィーチャー。モデル、女優、キャスターとしてマルチに活躍する彼女の笑顔の秘訣、そして居心地のいい場所とは?
スカウトをきっかけにモデル、女優の世界に足を踏み入れて、今年で11年。同世代の女の子たちの圧倒的な支持を集めている桐谷美玲さん。
「仕事を始めたときは、まさかこんなに続けられるとは思っていませんでした。まずは1年くらい続けてみようと思っているうちに『セブンティーン』の専属モデルや女優としてのお仕事が決まって、目の前のことに取り組んでいるうちにあっという間に10年以上が過ぎていったという感じです」
女優としても幅広い役柄に挑み、着実にステップアップしてきた。変顔もいとわない弾けたキュートなコメディエンヌぶりが話題を呼んだ映画『ヒロイン失格』の大ヒットも記憶に新しい。
「普段の私に近い役だったと思います。学生時代の友だちからは“素に見えた”といわれました(笑)。『セブンティーン』の頃から変顔は得意。演じていてとても楽しい役でしたね」
今は月9ドラマ『好きな人がいること』に全力投球中。イケメン三兄弟(三浦翔平、山﨑賢人、野村周平)とルームシェアをすることになったパティシエの美咲を演じている。
「女の子が憧れるシチュエーションがたくさん詰まっているドラマです。翔平君がお兄さん的なポジションでまとめてくれるときもありますが、周平君、賢人君はやんちゃ坊主という感じ。現場は中学生男子のノリですね。私はそのノリに戸惑いつつも入れるところは入っています(笑)。美咲はテンションが高くて喜怒哀楽がはっきりしている女の子。一生懸命さが空回りしているところがありますが、応援したくなる女の子だと思います」
月9の主演女優としてのプレッシャーについて聞くと、「いつもと変わらないスタンスです」と気負いのない笑顔を見せる。
「私自身が“引っ張っていくぞ”みたいなタイプではないので、みんなで力を合わせていいドラマを作っていければいいな、と。みんないい人たちなので、楽しくやっています」
「NEWS ZERO」ではキャスターの顔ももつが、モデル、女優の仕事との切り替えについても「気分転換になるのでありがたいです」と、どこまでも自然体。
「取材に行く前には資料を読んで、調べて、日々のニュースについてはキャスターの村尾信尚さんに教えていただいています。毎日、新聞は読むようにしています。今はスマホでも新聞が読めるようになっているし、報道番組もよく見るようになりました。(「NEWS ZERO」に)起用していただいたとき、“報道と若い人の懸け橋になってほしい”といわれたので、出会った若い人に“選挙に行きます”と声をかけてもらったときは、すごくうれしかったですね」
インスタグラムのフォロワー数は100万人を超え、ファッションやスタイルに注目が集まるインフルエンサーでもある。
「単純に、とてもうれしいです。昔から見てくれている人が、一緒に成長しているんだろうなって。私自身がすごく普通なので、みなさんが親近感をもってくれているのかな? と思っています。芸能界で生きていくうえでは『人を押しのけてでも!』みたいな上昇志向がないところがよくない気もしますが、学生時代からずっと同じという意味では、すごく普通の人間です(笑)」
“普通”でいられる秘訣はたぶん、ずっと変わらない居場所があること。
「家族は今でも『何であなたがこういう仕事ができているんだろうね?』という反応。(芸能界ではなくて)大学時代に一生友だちでいられるような人たちに出会えたのは、私にとってすごく大きいことなんです。何かあればすぐに連絡するのはその子たちだし、会いたいなと思う。26歳の女子としていられる時間がそこにあって、すごく心地いい場所です」
Q. この夏、お気に入りのファッションは?
A.
モノトーンでまとめること。季節に関わらず、常にモノトーンです(笑)。
Q. 美容のために心がけていることは?
A.
今まではまったくしていなかったのですが、最近、ストレッチをするようになりました。むくみやすいので、マッサージなどもしています。
Q. 得意料理はある?
A.
和食を作ることが多いですね。“お母さんが作る家のごはん”という感じで、ちょっと地味なんです。おしゃれなごはんとかではなくて、自分が落ち着く味ですね。母に教えてもらうこともあるのですが、分量とか作り方を聞いても「大体だから」、っていつも言われます(笑)。「今日はこれ作ったよ」って実家の母に連絡すると、偶然「うちも!」っていうこともありました。最近はドラマの撮影でなかなかゆっくり料理ができないので、お弁当にサラダをプラスしたりして、ちょっとだけバランスに気を遣っています。
Q. 理想の休日は?
A.
何もしないでゴロゴロしたい。目覚ましをかけないで起きるのが理想です。ドラマの撮影が終わったら温泉か近くの海に行こうと計画中。「NEWS ZERO」があるのでなかなか難しいのですが、もしも長期休暇がとれたらビーチリゾートもいいですね。普通にハワイか、ニューカレドニア! 湿気がないところに行きたいです。
Q. はまっていることは?
A.
ゲームはずっと楽しんでいて、最近、原点回帰という感じで“大富豪”にはまっています。RPGなどを経て、携帯ゲームの大富豪に戻りました(笑)。
Q. 仕事で凹んだときの解決法は?
A.
寝て起きれば、ほとんどのことは大丈夫です。でも、どうしても復活できないときは母に電話しますね。母とはずっと仲が良くて、話すとスッキリします。
Q. 自分の顔のなかで好きなところは?
A.
う~ん、強いて言うなら口。昔は全然好きじゃなかったのですが、「富士山ぽいよね」と言われてから、人とちょっと違うのかな? と、個性として受け止めるようになりました。
Q. 結婚願望はある?
A.
30歳までにはしたいです。結婚した友だちも結構いるんですよ。沖縄での友だちの結婚式では、ブライズメイズもしました。お揃いのドレスを着て。
Q. 仕事と恋愛、理想のバランスは?
A.
どちらもプラスに作用するのが理想です。恋愛している人のキラキラ感は写真や映像にも出てくると思いますし、仕事でつらいときに話を聞いてくれる人がそばにいれば助けになると思いますね。
Q. 20年後の自分はどうなっていると思う?
A.
主婦。小さい頃、母も主婦でいてくれたので、もし子どもができたら子育てが落ち着くまではずっと一緒にいたいなと思っています。子どもはふたり欲しいですね。最近、ドラマの撮影で通うようになって、鎌倉に住むのもいいなぁと思っているんです。犬と一緒に海辺を散歩したり、ハーブを育てたり……、憧れがつのってます(笑)。
Q. 憧れの女性像は?
A.
ナチュラルだけどかっこいい人。篠原涼子さんにずっと憧れています。
Photo : SHUN YOKOI/t.h.i.d.a Hair & Makeup : George Interview & text : MIKA HOSOYA Model : MIREI KIRITANI Special Thanks : WISE OWL HOSTEL TOKYO
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