萬波ユカが語る、いまと20年後のわたし
エル・オンライン20周年を記念して、ファッション、ビューティ、カルチャーなど、様々な分野で活躍する女性たちの素顔に迫る連載がスタート。第一回は、「クロエ」のレインボードレス姿で20周年記念ページの表紙を飾った、モデルの萬波ユカさんが登場! わずかデビュー1年足らずで世界的に活躍する“it”ガールの、ハッピーの秘訣とは?
いまの“萬波ユカ”ができるまで
現在、最も話題を集めている気鋭の日本人モデル、萬波ユカさん。モデル事務所に所属後すぐに「ユニクロ」の広告に抜擢され、わずか2カ月後には「フェンディ」のミラノのショーでランウェイデビューを果たすなど、人気急上昇中の新星だ。そんな彼女は、実は元看護師という異色の経歴をもつ。
「出身は和歌山の熊野古道。両親が共働きだったので、主に祖父母の世話になりながら、自然の中でのびのびと育ててもらいました。高校卒業後は大阪の看護系の大学に進んだのですが、看護の道を志望したのは、いずれは実家に戻って祖父母と暮らしながら、地元に貢献したいと思ったから。老若男女問わず、いろんな人とおしゃべりするのが好きということもありますね」
一方で、端麗なルックスが注目され、大学時代には知人のカメラマンの作品撮りやヘアショーのモデルを務める機会も少なくなかった。卒業後は病院に勤務するも、結果的にそこでの経験が上京を後押しすることに。「担当が執刀医を手伝う手術看護師だったんです。毎日、命の現場で働いているうちに、『人生は一回きり。ならば、今は今しかできないことを』という気持ちが強くなりました。学生時代にモデルの真似事をしたのは楽しかったですし、周囲の勧めもあって、思い切って頑張ってみようかなと」
もしも病棟に配属になっていたら、今も看護師を続けていたかもしれない、と萬波さん。モデルとして活躍する自信はまったくなかったが、もともと度胸のあるタイプだという。「子どもの頃からクラシックバレエ、ピアノ、和太鼓など、発表会の多い習い事をしていたこともあって、表現することは好きだし、性格的に憶することがないんです(笑)」
初めてのランウェイの感想も「緊張したけど、すごく楽しかったです!」とにっこり。これは大物になる気配が濃厚!? 今後も目が離せない!
Q. モデルとして成長するために、努力していることは?
A.
身体づくりや姿勢の矯正、歩き方の練習など。海外のモデルに比べると背が低い分、雰囲気で魅せられるように、髪のなびかせ方なども研究しています。例え誰がほめてくれようと、自分で自分を認められなくては満足できないので、日々、努力しかないですね。
Q. 撮影現場で気をつけていることは?
A.
スタッフ全員と積極的にコミュニケーションを取るようにしています。これは看護師時代に感じたことなのですが、スタッフ同士で楽しく会話できていれば、場全体がいいムードになるので。
Q. 普段のファッションはどんな感じ?
A.
ヴィンテージのロングドレスが定番アイテム。もともと派手めの古着が好きだったのですが、大学時代に住んでいた大阪の家の近くのお寺で毎月、蚤の市が開かれていて、そこでシックなヴィンテージのワンピースと出合って以来、今のスタイルが定着しました。仕事で海外に行ったときも、必ず蚤の市と古着屋はチェックします!
Q. ファッションアイコンはいる?
A.
特にいないのですが、強いて挙げるなら、オートクチュール=ファッションだった時代に生きていた女性たち。ほかの誰とも違う、オリジナリティあふれる着こなしに憧れます。自分でも簡単なリメイクはするのですが、本格的に作れるようになりたいなという気持ちはあって、いつか勉強したいです。
Q. 最近購入したお気に入りのアイテムは?
A.
ヴィンテージのネックレス。トップが球体で、ボタンを押すとパカッと開いて十字架型になるんです。ずっと欲しくて、海外のオークションサイトを定期的にチェックしていたのですが、デザイン的にも値段的にもこれぞと思うものになかなか巡り合えなくて、ようやく4年越しで入手できました。ほかに星や花の形になるものもあるので、地道に集めていきたいですね。
Q. 美容と健康のために心がけていることは?
A.
週に2、3回、パーソナルトレーニングに通っています。それと仕事で海外に行く前は、心身ともに安定した状態で臨みたいので、必ずファスティングをします。祖母に「健康な身体は食べ物から」と言われながら育ったので、おかげさまで内臓も健康だし、今のところ花粉症とも無縁です(笑)。
Q. 自分の身体のパーツで好きなところは?
A.
うーん…おでこでしょうか? 広くて円いんです。小学校の頃のあだ名は「でこぽん」でした(笑)。モデル事務所に所属したときに、個性を出したいなと思って前髪を今の長さに切ったのですが、切ってから運気が開けたなと思います。
Q. 凹んだときはどう対処してる?
A.
周りの親しい人に思いをぶちまけます(笑)。感情がブワーッと高まったときは、溜めずに出しきっちゃいたいので。そのあと少し時間を置いて、自分もいろいろ考えて冷静になった頃に、「ところで、あの話だけどさ」とアドバイスをいただけるのがベストです(笑)。
Q. 憧れの女性像は?
A.
一本、芯が通っている人。周りの意見に流されず、自分の決めた道を真っ直ぐ進む人に憧れます。「あの人にこう言われたから」など言い訳をすることなく、自分の人生に自分でちゃんと責任の取れる女性になりたいです。
Q. 将来はどんなことをやりたい?
A.
体験していないお仕事がまだまだたくさんあるので、すべてに全力で取り組んでいきたいです。意外と身体を張るのも好きなので、水中撮影など、ハードなロケも大歓迎(笑)。それと、いつかやってみたいのは、古着屋さん。モデルの仕事で海外に行くときに買い付けができたらいいな、なんて夢見てます。
Photo : SHINPEI MITO Interview & text : KAORI SHIMURA Model : YUKA MANNAMI/donna
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