ロン・アラッドに続け! イスラエルデザイン最新事情
イスラエルのデザインって? 日本人にはまだ馴染みが薄いが、確実に良質なデザイナーを輩出している国でもある。世界でも評価が高まるイスラエルデザイン、その一角をご紹介しよう。
イスラエルのデザイン・ミュージアム・ホロン(Design Museum Holon)で約半年間にわたり、ネンドの個展「the space in between」が開催された。『エル・デコ』本誌では、個展の取材とともに(本誌10月号に掲載)イスラエル国内で活躍するクリエイターに会う機会を得た。
まずは、“なぜ? ネンドがイスラエルで個展?”という点について。近年、イスラエルでは“デザイン”への機運が非常に高まっている。その中心となっているのが、ホロン市にあるデザインミュージアムだ。チーフキュレーターのガリット・ガオンが中心となり、国内外のデザインを積極的に紹介している。しかも、原研哉による「SENSEWARE」や「DESIGN TIDE」の巡回展、山本耀司の個展等、日本人による展示も多い。
年の半分以上は海外で活動しているというネンドは、もはやインターナショナル過ぎて日本人デザイナーの枠には入らないかもしれないが。展示は、大盛況だったよう。佐藤オオキが登壇するシンポジウムに参加したが、学生や現地のデザイナーが熱心に質問する姿が印象的だった。非常にフレンドリーでよく笑い、話の中にユーモアを織り交ぜる、イスラエル人のクリエイターはそんな印象であった。
Photo&Text : Keiko Kamijo