インタビュー
2016/08/31(水)
バズ・ラーマンによる初のドラマ「ゲットダウン」で新境地を切り開く

ジェイデン・スミス:映画、音楽、そしてファッション界で愛される2世セレブの挑戦

バズ・ラーマンがエグゼクティブプロデューサーを務めたことで話題のNetflixオリジナルドラマ「ゲットダウン」が、ついに配信スタート! 1970年代のニューヨークを舞台に少年たちがヒップホップカルチャーを創り出す姿を描いたこのドラマで、グラフィティアートの才能を持つ少年ディジーを演じたのはジェイデン・スミス。父ウィル・スミスと同じタイミングで「ゲットダウン」のために来日した彼が、ドラマに出演することになった経緯から、ファッションポリシー、ジャスティン・ビーバーとの秘話まで語ってくれた。

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Photo: Shuichi Kasahara

キャスト一丸となって2カ月のブートキャンプで役作り

―出演を決めた理由は何だったんですか。

まずバズ・ラーマンから連絡をもらったんだ。「この役は君でいきたい」って言われたんだよ。僕が最も敬愛する俳優はレオナルド・ディカプリオなんだ。バズは彼とたくさん仕事をしてきている。『華麗なるギャツビー』は僕がいちばん好きな映画で、とにかく大好きなんだ。『ロミオ+ジュリエット』も本当に素晴らしい。あの映画は、当時のカルチャーにものすごく影響を与えた。特にファッション、スタイルにね。ギャングのチームが歯にグリルをはめているよね? あれを見て、僕もグリルをつけたんだ。僕のグリルは『ロミオ+ジュリエット』があったからなんだ。それくらい自分の人生に影響を与えた映画なんだよ。

©Netflix

―本作ではグラフィティアーティストを演じていますが、どんな役作りをしましたか。

バズ・ラーマンから出演依頼の電話がきたとき、僕の役について少し説明してくれたんだけど、ほかの役からはちょっと浮いたキャラクターになるっていうことだっ た。周りから浮いている存在、という点では役作りは必要なかったよ。普段から僕は周りから浮いているし、目立っているから(笑)。だから素の部分はそのままに、グラフィティのような自分がやったことのないことを準備したんだ。グラフィティアーティストのレディ・ピンクと彼女のパートナーからトレーニングを受けた。パート2ではクラッシュやデイズというグラフィティアーティストからトレーニングを受けて、密にやりとりしているよ。すべての分野であの時代のベストの人を集めて、彼らからの指示を受けたんだ。レディ・ピンクのグラフィティは、当時トップだった。ラップはカーティス・ブロウ、振付はリッチ&トーン・タローガのような素晴らしいメンバーが参加してくれた。僕たちキャストは、2カ月間のブートキャンプをして準備したよ。全員集まってディスコのシーンを練習したり、ヘライゼン(・グアルディオラ)は歌の練習をしたりしたんだ。僕はグラフィティのトレーニングをした。ブレイクダンスも練習したよ。

―キャラクターを演じるうえで工夫したことはありますか。

とにかく僕らしいボディランゲージを取り入れて、自分らしさを表現したよ。例えば、第1話で岩から飛び降りるシーンだ。最初はもっと勢いよく自分らしく飛び降りて、着地してからも地面を転がってみたりしたんだ。そうしたら「もう少し静かに」ってバズに言われてしまったんだよ。でも、僕らしい身振り手振りをあらゆるところに加えていった。

『スーサイド・スクワッド』のNYプレミアにて

Photo:Getty Images

―ご家族からドラマの感想を聞きましたか。

父(ウィル・スミス)は大好きだって言ってくれた。「ワーオ! 素晴らしいドラマだ」って。ドラマに出演できたことも、父が気に入ってくれたことも僕の誇りだ。それに(ウィルが出演する)『スーサイド・スクワッド』と同じ時期にリリースされたのも嬉しいよ! こうやって父と一緒に仕事ができるからね。父がプレミアで東京に行くと聞いて、「東京に行くの? 僕も行きたい」ってついてきたんだけど、こうやって「ゲッドダウン」のプレスツアーもできた。違う仕事でそれぞれプロモーションができるのは、感慨深いよ。これまでは『ベスト・キッド』とか『アフター・アース』とか、いつも同じ仕事で一緒にやってきたけれど、それぞれの仕事ができるっていうのはとてもクールだよね。

  • ©Netflix

    Netflixオリジナルドラマ「ゲットダウン」のあらすじ

    1977年、ニューヨークのサウスブロンクス。犯罪が日常化した街で、名門大学に進学できる頭脳を持ちながらも、夢を持つことなく知性を隠して生きる高校生のエゼキアル(ジャスティス・スミス)。対照的に、彼が恋するマイリーン(ヘライゼン・グアルディオラ)の夢は、ディスコクイーンになって世界に羽ばたくこと。惹かれ合うふたりは、将来に対する温度差に戸惑っていた。そんなある日、マイリーンの後を追って地元ギャングのボス、ファット・アニーが経営するディスコに入ったエゼキアルは、ギャングの手下として働くシャオリン・ファンタスティック(シャメイク・ムーア)と出合う。彼の正体は地元の若者たちが憧れる謎のグラフィティアーティスト。同時に世界的DJになることを夢見る血気盛んな青年だった。シャオリンに“ヒップホップ”の存在を教えられたエゼキアルは、一気にその世界にのめり込みラッパーとしての才能を開花。幼なじみのキプリング3兄弟、シャオリンとともに「ゲットダウンボーイズ」を結成し、猛練習を開始するのだったが……。

    ジェイデン・スミス演じるディジー
    キプリング3兄弟の長男で、グラフィティアートをこよなく愛す18歳。性格は激しいが、博識で理性的。音楽にのめり込む弟たちとは違い、スプレー缶を使って、電車やトンネルなど街のいたるところに”ルーミー”としてサイケデリックな絵を描き自己表現する。服作りや文学の才能もあり、詩人のような繊細な感性をもつ。

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Interview & Text: Yoko Nagasaka

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