エディ・レッドメイン:パートナーと2人で掴んだキャリア、そしてオスカー
『リリーのすべて』で人類史上初、性別適合手術を受けた人物を演じ、オスカー主演男優賞に2年連続ノミネートを果たしたエディ・レッドメインが来日。彼のキャリアがここまで育った秘訣とは?
―――あなた自身はアイナー/リリーという役に共感できましたか? もしYesだとすれば、これまでもっとも共感できたキャラクターを10として、リリーはどのくらいですか?
ちょっと複雑な質問だね。どの役者もキャラクターに自分を同一化(identification)させるとき、いつも壁を感じると思う。他人を演じるわけだから。そして、“性別違和”という壁ほど、ひとりの人が自分を自分だと信じる(identification)うえで立ちはだかる大きなブロックはない。自分が今もっている性と自分がそうあるべきだと思っている性に壁があるというこのリリーという役は、キャラクター自体が自己同一性(identification)に壁があるわけで、もっとも難しかったかもしれない。役と僕の間にある、そして役自身が抱える2つの壁を打ち破らないといけなかったから。
僕はいかに役に共感するかを大切にしていて、そのためにはリサーチを丹念に重ねるしかなかった。でも幸運なことに、今回はトランスジェンダーのコミュニティにいる多くの男性女性からたくさん話が聞けた。それが手掛かりになったよ。
-
『リリーのすべて』
監督/トム・フーパー
出演/エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル
配給/東宝東和
公式サイト/http://lili-movie.jp/ R15+
2016年3月18日(金)~、全国公開