特集 2015/6/25(木)
写真家・大串祥子さんが語る! ウィリアム王子の母校、潜入撮影記

女子禁制! 美少年たちの秘密の花園イートン校とは?

男子だけが入学することを許される英国パブリックスクール。その頂点でもあるイートン校は、とりわけ英国式階級のトップに君臨する良家の子弟が集まる“秘密の花園”。政界からハリウッドまで活躍する世界的な人材を生み出すことで知られているが、その内幕が晒されることはなかなかない。ところがそんな禁断の扉を開けたひとりの日本人女性写真家がいた! 特別な許可を得た貴重すぎる写真と彼女の言葉を読み解きながら、イートン校の知られざる謎と美をここに公開。

当時は公開しないように念を押されていたが、16年の時が過ぎ、ついに出版の許しを得た一枚。大人になったウイリアム王子にとって、思い出の写真となることを祈って。

© SHOKO OGUSHI

【おまけの秘話】16年越しの公開! ウィリアム王子の替え襟

ある日、いつもの通り、書斎で先生をお待ちしていると、サイドテーブルに替え襟が置かれていました。襟を見るのも初めてだったので、撮影しようとカメラを向けると、裏側に名前が書いてありました。ファインダー越しに見えたのは、「HRH Prince William of Wales」の文字! 先生に話を聞いてみると、掃除担当の人がうっかり落としていったのか、学内の路上に落ちていたのだそう。一時的に先生が“避難”させておいたところに、たまたま通りかかった、という話です。

母親であるダイアナ元妃が亡くなった翌年の1998年であり、学校は当然のことながら、イギリス全体が王子をパパラッチから守ろうとしているときでした。そんなときに撮影許可をもらったことも奇蹟ですが、まさかこういうサプライズもあるとは予想もできませんでした。

  • 大串祥子 (写真家)
    佐賀県生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。株式会社電通にてコピーライター・CMプランナーとして勤務。 退社後渡英、ロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング・ディストリビューティブ・アンド・トレード(現:ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション)写真学部フォトジャーナリズム学科(Postgraduate Diploma)にて写真を学ぶ。
    在学中に始めたプロジェクト『アドニスの森 Men Behind the Scenes』では、イギリスの名門パブリックスクールイートン校、ドイツ国防軍の兵役、コロンビア軍麻薬撲滅部隊など、秩序、制服、階級、不条理にいろどられた究極の男性社会に潜入し、女性の視線から男性の美と謎を追い求めている。
    2004年より近代五種を撮影開始。2008年北京五輪における国際近代五種連合UIPM公式フォトグラファーに任命され、同種目を撮影。 2009年ドイツのRalf-Hellriegel-Verlagより写真集『MODERN PENTATHLON』を出版。 2011年3月11日の東日本大震災を機に、故郷・佐賀へ居を移す。
    同年秋から13年夏にかけて、『アドニスの森 Men Behind the Scenes』 第2章 アジア篇を中国・少林寺にて撮影。
    2014年11月、写真集『美少年論 Men Behind the Scenes』を佐賀新聞社より出版、同月、銀座ヴァニラ画廊にて、同テーマの個展を開催。

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