よしひろまさみちさんが解説! トロント国際映画祭が近年注目される理由
ますます存在感を増すトロント国際映画祭映画祭(TIFF)。 前半戦を終え、折り返し地点に来たTIFF2017の現場から、テレビでおなじみの映画ライターよしひろまさみちさんがライトに解説!
ということでやってきました、トロント! (たどり着くまでに一悶着ありましたが……) 残念ながらあたし、今回はプレス申請(無料で作品が観られる)が通らず、業界パスってやつを購入。裏の手ですが、約8万円。だいたい1作品観るのに、一般客がチケットを普通に購入すると税込みで5000円くらいでしょ……えっと、何本観ればいいの? 元とらないとやってられんわ!
……おや? 9月7日(木)の初日だというのに、なんか地味。道にはそれほど人いないし、会場もそれほどの混雑じゃないじゃん。やだ、楽勝~。って思ってたら、翌日からはえらいことに。
そう、この映画祭、オープニングから盛り上がるんじゃなくて、週末にかけて盛り上がりがクレッシェンドするの。初日はそれほど人がいなかったメイン会場がある通りなんて、封鎖しちゃってホコテンにしているから、週末からはフードトラックやらマクドナルドの無料コーヒーサービスやら出店。もはやこれは縁日。お祭り感あるわ~。
肝心の作品だけど、元をとるべくひたすら見続けたわよ! なんも考えずに映画だけにどっぷり浸れる時間を過ごせるなんて、とてつもない贅沢だわ~(って、仕事しろって話だけど)。
ハリウッドの映画が大量に上映されるから、もちろんセレブも大量にトロントにやってくるの。毎年この映画祭は、ベネチア映画祭の直後に行われるから、ベネチアからトロント入りするっていうセレブが多いのよね。そのために、記者会見が行われる会場や、セレブが宿泊するホテル(主にリッツ・カールトンやパークハイアットなどの一流ホテル)の周りには、徹夜組が出るほどの出待ち客のみなさん。しかも、他の映画祭よりも、セレブの導線とバリケードの距離が近くて、前もって張り込みしていればかなりな至近距離でスターを観られるっていうのも、トロントらしい特色ね。
Text: Masamichi Yoshihiro Editor: Keiichi Koyama