『プレイボーイ』誌、プレイメイトにトランスジェンダーモデルを初起用
男性として生まれ、女性として生きるフランス人モデルのイネス・ラウ。トランスジェンダーモデルとして初めて米『プレイボーイ』誌のプレイメイトに抜擢されたことが明らかに。彼女が起用されたのは2017年11月号のプレイメイトで、センターグラビアにも登場。撮影は写真家のデリック・ケッテラーが担当したのだそう。
現在26歳のイネスは、バルマンの広告塔に選ばれたり、数々のファッション誌でモデルとして活躍。『プレイボーイ』誌の2014年5月号にも掲載された彼女だけど、その号を代表するプレイメイトに抜擢されたのはこれが初めて。彼女は同誌のインタビューで「モデルとして活動することで、自分がトランスジェンダーであることをカミングアウトし、それをお祝いしているの」「チャンスが来た!と思ったから、エージェントを通してサインをした」と語っている。
また「撮影をしながら、子供時代の辛い経験を思い出した」「でも今は何をしても楽しいしとても幸せ。『本当に私がプレイメイトになの?』ってね。(プレイメイトのオファーは)今までの人生で一番美しい褒め言葉だった。大きなバラの花束をもらったような気分」とコメント。
初のトランスジェンダーモデルとしてプレイメイトに抜擢されたイネスだけど、初のトランスジェンダーモデルとして同誌のグラビアを飾ったのは、1991年9月号に登場したチューラこと、トランスジェンダーモデルのキャロライン・コッシー。チューラはその当時、カミングアウトした直後で、モデル人生の危機感を感じていたのだとか。でも創刊者のヒュー・ヘフナーは広告主たちの反対を押し切り、彼女を大々的にフィーチャー。そのことについてチューラは「ヒューは、他人の夢を生きるほど人生は長くないと言っていた。その言葉からも、彼がどれほど人々の個性に尊重していたのかが伝わってきた」「少なくとも私の個性は尊重してくれたわ」とニュースサイト『ハフィントンポスト』に話している。
The first transgender woman to pose for Playboy was Tula in September 1991. pic.twitter.com/Xpl65HZaEU
— Playboy (@Playboy) 2017年10月19日
ヒュー・ヘフナーの息子で『プレイボーイ』誌のCCOを務めるコッパー・ヘフナーも自身のツイッターに「よりオープンな世界を作るために、もっと戦わなければならない。憎しみや個性を受け入れない人々で作られた世界はもういらない」と投稿し、トランスジェンダーの女性や男性たちをサポートする姿勢をみせた。
We should collectively be fighting for a more open world, not one that promotes hatred and a lack of acceptance.
— Cooper Hefner (@cooperhefner) 2017年10月19日
イネスが成し遂げた、歴史的快挙でトランスジェンダーモデルたちの活躍の場はますます広がっていくことでしょう。今後のイネスの活動にも要注目。
Courtesy of Derek Kettela/Playboy Translation: Reiko Kuwabara From Cosmopolitan