ポスト小松菜奈は誰? 日本映画の新世代女優たち
これまで見てきた映画は約2万本! 「ZIP!」などで活躍中の映画評論家・松崎健夫さんが独自の視点で解説する「映画ゼミ」連載企画第4弾。今回はいま注目すべき日本の新世代女優5人をご紹介します。
『君の名は。』や『シン・ゴジラ』の大ヒットのみならず、小規模公開ながら口コミによって観客動員を伸ばした『この世界の片隅に』や『聲の形』に代表されるように、「2016年の日本映画界は好調だった」とされている。一方で、これらの作品は、長編アニメや特撮モノのため、批判的な意見も耳にする。
しかし、日本映画が好調な時代には多様な作品が生み出され、そこからスターが生まれるもの。『渇き。』(14)で彗星の如く現れた小松菜奈は、昨年『ディストラクション・ベイビーズ』や『溺れるナイフ』で女優開眼した感があるし、NHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」にも出演した杉咲花は、『湯を沸かすほどの熱い愛』の演技で映画賞を総なめ。大ヒット映画の影に隠れてはいるが、確実に若手女優も育っているのだ。
今回の「映画ゼミ」では、これからの日本映画を背負っていくであろう新世代女優5人を“映画公開順”にご紹介!
Text: Takeo Matsuzaki
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松崎健夫(まつざき・たけお)
映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。