シンガポール名物!? パンアイス
一年通して夏のようなシンガポール。アイスはやはり定番です。今回は、その中でも、子供からお年寄りにまで人気のストリートスイーツ「パンアイス」をご紹介します。
お昼過ぎになるとどこからともなく路上や駅周辺に現れるこのお店。
シンガポーリアンなら誰でも知っているこの屋台で「パンアイス」は売られています。パンアイス……、その名の通りアイスクリームをパンで挟んだおやつです。アイスクリームの種類はたくさんあり、もちろん、王様ドリアン味もあります。
どのお店もいつも行列で、待っている間、どれにしようかなと考える時間は十分にあります。順番が回って来たら好きなフレーバーを注文。すると「パンにする? ウエハース? それともコーン? 」と尋ねられます。「パン!」と答えると……調理開始! 屋台自体が冷凍庫になっています。上蓋を開け、そこに手を突っ込んで大きなアイスクリームの塊を出すと、それをスライスしてくれます。
そのスライスされたアイスをこのカラフルなレインボー食パンにくるっと巻いて……
どうぞ~と差し出してくれます。
今回はマンゴー味を選んでみました。お値段はこれだけのボリュームにもかかわらず、たった1ドル!
一年を通して夏のシンガポールでは、アイスクリームはすぐに溶けてしまって、ゆっくりと味わえません。パンアイスはアイスクリームをパンに挟むことでこの問題を解決したアイデア商品なのです。パン自体は甘くパサパサしています。ですが、アイスクリームがゆっくりと溶けることで次第にしっとりしてきます。手渡されて『しばし』の後が食べごろなのです。アイスクリームをゆっくりと食べるというシンガポーリアンの小さな願いを叶えてくれたのがパンアイスというわけです。
日差しの強い中歩き疲れたら、ぜひ、ゆっくりとお試しになってください。
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haru●商社に勤務後、1997年に渡仏。フランス・パリRits Escoffierにて製菓のDiplomeを取得した後、Hotel Ritsにてスタージュ。1999年2月より13年間、東京駒沢の自宅にてEcole de patisserie chez haruを主宰。現在、シンガポールに場所を変えて活動中。新店mp立ち上げ、メニュー開発、レシピ提供をしている。
http://www.mangosteen.com.sg/lesson/culture-cake/