特集 2016/2/19(金)
世界のおやつfrom Helsinki/歌野嘉子

ヘルシンキ発のビーントゥバー・ローチョコレート専門店をチェック

ヘルシンキからのおやつレポート。季節に寄り添う北欧の暮らしには、まだまだ世界に知られていないスイーツがたくさん。おいしいもの大好きな現地コーディネーターが、四季折々にご紹介します! 今回は世界的なブームにのって、ヘルシンキにもやってきたローチョコレート。現地の自由な風土にまかれた種は、新しいチョコレートの波を着実に街に浸透させています。

チョコレート工場を見学した後は、カフェスペースへ移動して、実際に商品をテイスティング! カウンターに並ぶ、かわいいパッケージに心躍ります。

自社焙煎のコーヒー豆やフレーバーティーでも人気のカフェ、「Johan & Nyström(ヨハン&ニューストロム)」。お店の方に伺うと、チョコレートはコーヒーのお供としてやっぱり人気なのだそうです。
 
チリフレーバーやブルーベリーフレーバーなど心が揺れながらも、パッケージに惹かれて選んだのは「シトラスフレーバー」。オーガニックのオレンジ、レモン、ライム香料を使った1枚です。

「コーヒー」3ユーロ、「シトラスフレーバー チョコレート」5ユーロ

食べてみると、カカオ54%とあるだけあって濃厚な味。苦味よりも優しい甘さが口に広がります。工場見学のときに拝見したココナッツシュガーが、このやさしい甘さの正体。ココナッツシュガーは、砂糖より血糖値の上昇がゆるやかな甘味料として、ここフィンランドでも注目されています。確かに「あま~い!」というより、カカオの味を引き立てるように甘みが寄り添うという感じ。最後に柑橘のフレッシュな香りが口に残りました。こちらはブラックコーヒーにもよく合います。チョコレートを少しほおばってコーヒーを飲むと、コーヒーの酸味が取れてまろやかに感じます。柑橘の香りもより強くなるようで、これまたうっとり。
 
改めて、「グーディオ」の社長、ラッセ・ヤルカネンさんの言葉が思い出されます。
「チョコレートの香りは世界で一番良い香り。競合になり得るとすれば、雨が降った後の森の香りと良い勝負かな」。
 
チョコレートの香りに包まれながら思うのは、フィンランドのローチョコレートが向かう未来。2014年にはクラウドファンディングで得た補助金を使い、牛乳・砂糖不使用のチョコレートアイスクリーム商品も開発。順調に販売を伸ばしています。若い才能を応援し、価値ある事業を伸ばそうという姿勢はゲーム関連などの若い起業家が次々と会社を大きくしているフィンランドの今の気質を率直に反映しているようです。(スタートアップ企業イベント、スラッシュもフィンランドから世界に大きく花開きましたよね) ミクロな事業ではありつつも、フィンランドの大きな懐を借りてこれからどんどん成長していくローチョコレートの未来が楽しみです!

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  • Johan & Nyström(ヨハン&ニューストロム)
    Kanavaranta 7 C, 00160 Helsinki FINLAND
    tel. +358 40 5203623
    営業時間/8:00~18:00 土曜10:00~18:00 日曜12:00~17:00
    http://johanochnystrom.se/fi/

  • 歌野嘉子(うたのよしこ)●留学、現地旅行会社勤務を経て、ヘルシンキにてコーディネート事務所を主宰。個人旅行、ウェディング、各種メディアコーディネートのほか、デザインアパートメントホテルを運営。美味しい食事とお酒、美しい器があればほかにはなにも要らない!
    http://www.officeutano.fi

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