驚きのコンビネーションから生まれる魔法のクリーム「ガノー」
結婚式や誕生日、洗礼式といった宗教上の儀式など、イタリアではいろいろな場面でケーキが登場します。そんなケーキのネックは食べる直前まで冷蔵庫に保存しておかなければならないこと。そのため、イベントの開催場所を選びます。でも、今回ご紹介するケーキは冷蔵庫要らず! このケーキさえあれば、大自然の中でもどこでも素敵なパーティが開催できちゃいます。
この基本となる「ガノー」のバリエーションと様々な材料を組み合わせて、2人はオリジナルのケーキレシピを次々と生み出しています。こちらのケーキは、まずサクサクとした焼きメレンゲであるVacherin(バシュラン)に、Zabaione(ザバイオーネ)風味の「ガノー」をプラス。次にケーキの中に、さくらんぼのシロップ漬けであるAmarena(アマレーナ)とチョコレートを入れます。その後、バニラ風味の「ガノー」で全体を覆って、チョコチップやマジパンで飾ったクッキー、チョコレートになる前のカカオであるGrué(グルエ)を刻んだものをトッピングして完成です。見た目はシンプルですが、食べ進むにつれて色々なサプライズが登場してきます。
ショップで常に味わえる「ガノー」のドルチェとしては、ジャスミンやピスタチオ、ラベンダー風味の「ガノー」が添えられたカップケーキや、塩キャラメル風味の「ガノー」を使用したキャロットケーキ、ベイリース風味のギネスケーキなど、バラエティも豊富。気になる「ガノー」はというと、生クリームの代わりに水で作られているからさらっとしているのかと思いきや、ジャスミンやラベンダーの「ガノー」は、触感はしっかりとしていながらも舌に油っぽさは残りません。ピスタチオ風味は「ガノー」に天然のピスタチオペーストを混ぜ込んでいるため、ピスタチオの脂肪分によって他のクリームよりも口どけがマイルドです。
店内には「ガノー」以外にも、女心をくすぐるケーキや焼き菓子がいっぱい。カラフルなチーズケーキには、バナナやマンゴー、ラズベリーやオレンジなどふんだんなフルーツを使用したものや、スミレのようなユニークな材料をクリエイティブにあしらったものなど見た目もかわいらしいものがあふれています。ボローニャではあまりみかけないシフォンケーキもあり、こちらにもラベンダー風味の「ガノー」が挟まれています。
デコレーションに凝ったビスケットもすべてステファーニアさんとカルロッタさんの手作りです。ほかにも、自家製ベーグルなどを使った日替わりランチも提供しており、お値段も5~6ユーロ程度とお手頃。
「失敗からすばらしいものが生まれる」という経験の「Mistake(失敗)」と、オーブン料理に対する2人の情熱を表す「Miss Bake(ミス・ベイク)」をかけてつけられたショップ名「Missbake(ミスベイク)」。店内には、お茶目な2人の家へティータイムに招かれたかのような和やかな雰囲気が漂っていて、素敵な居心地です。お店でランチやアフタヌーンティをするもよし、天気のいい日にテイクアウトして、お外でスイーツピクニックをするのもおすすめ!
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Missbake(ミスベイク)
Via Marsili , 1/C , 40124 Bologna(BO), Italia
tel. +39-051-9919138 +39-272-47971
営業時間/10:00~19:00 土曜~18:00
定休日/日曜
https://www.facebook.com/MissbakePiacere
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Mari●大手経営コンサルティング会社にて経営コンサルタントとして勤務後、2006年に渡伊。2人の男の子のマンマをしながら「フェリチターリア」の通訳・翻訳者・FAI(イタリア環境基金)認定の文化・芸術メディエーターとして、「食の都」ボローニャを中心にイタリアの魅力を発信中。
http://www.felicitalia.net/