親友を亡くしたレディー・ガガを救ったのは、料理だった
ソーニャ・ダーハムの名前を知らない人でも、大ヒット曲「バッド・ロマンス」「ボーン・ディス・ウェイ」をはじめとするレディー・ガガの曲を聞いたことがあれば、ソーニャの片鱗を間接的に知っていることになる。信頼できるアシスタントであり、親友でもあったソーニャを失い悲しみに暮れているとき、料理が助けになったことをガガは告白する。
ガガは、ソーニャの夫や家族への愛と励ましの言葉を書いたカードを添え、手料理を一家へ贈った。
「あなたを愛し、傷ついている人たちを大切に思っているわ」と、彼女はインスタグラムにこう綴っている。「そうすることで私たちはみな、生き続けることができると思います」。
素晴らしい楽曲やパフォーマンス、個性的なコスチュームで知られるガガ。でも、彼女は料理好きな一家で育ち、料理にも所縁が深い。彼女の両親はマンハッタンで「ジョアン・トラットリア」というレストランを経営しているし、彼女の父親は昨年秋に「ジョアン・トラットリア・クックブック」というレシピ本も出版している。
ガガの本名はステファニー・ジョアン・アンジェリカ・ジャーマノッタ。つまり店名のジョアンは彼女のミドルネーム。レシピ本の序文に彼女はこう綴っている。「私たち家族は毎晩夕食を共にしました」「作りたてのグレイビーソースの匂いは私の子ども時代の一番温かな記憶のひとつです」。
その記憶はいまも、ガガの土台となっているよう。「料理は単に料理をするという“行為”ではなく、思いやりを目に見える温かな方法で示すことである」。インスタグラムにもある通り、ガガはソーニャと新しい思い出をもう作ることができないという現実と戦いつつ、彼女の愛する人、そして彼女の友達ソーニャを愛した人たちを助けることを通して、生きる力と目的を見出しているのである。
original text : Candace Braun Davison translation : Yoko Nagasaka