adidas Originals「Stan Smith」

アンバー・ハードと“スタンスミス”の華麗なる成功ヒストリー

今年、驚くほどの人気再熱ぶりで話題を振りまいた「スタンスミス」は、世界でもっとも売れたスニーカーとして、ギネスブックにその名を刻んでいる。1973年に誕生したこのモデルは、往年のテニスプレイヤー、スタン・スミス氏の名を冠したもの。シンプルなホワイトレザーに、当時としては画期的だったベンチレーションホール（通気穴）を配し、抜群の機能性とその美しい容姿から、アスリートだけでなく、ストリート、ライフスタイルシーンでも、アイコニックな存在としてその価値を高めていった。この“スタンスミス”、もとは1965年にリリースされた“ハイレット”というスニーカーが原型だったもの。テニスプレイヤーのロバート・ハイレットの名を付けたもので、これを好んではいたスタン・スミス氏の戦績が、彼より優秀（1971年に全米オープン、デビスカップ、翌年にはウィンブルドンで優勝）だったため、その功績を讃えて命名されたという経緯がある。今ではボックスにその名を飾るとともに、シュータンにはスミス氏の顔がイラストで施され、世界一有名なシグネチャースニーカーとして君臨。セレブ界で“本家”のお株を奪うほどの成功者（？）といえば、スカーレット・ヨハンソンから配役を、ヴァネッサ・パラディからジョニー・デップを奪ったアンバー・ハードが思い浮かぶ。ジョニーをスニーカーとするならば、アンバーはシュータンどころか、ボディ全体にその痕跡（というか傷跡？）を刻みながらも、あっさりと脱ぎ捨ててしまった。彼女にスタン・スミス氏程の実力があったかどうかは、今後の活躍次第だが、向上心は誰よりもお盛んのようだ。