TAKASHI／『メンズクラブ』エディター

「マックス ヴェッレ」のオペラ・パンプス（￥79,800）。
男の勝負服とはタキシードにとどめを刺すと思っています。もちろん、フォーマルな洋服ですから、着て行く場所を選び、日常的に着る機会はあまりありません。でも、タキシードで着用すべき小物なら普段でも使うことができます。そして、それだけでも十分に勝負服だと感じさせられると思うのです。その代表がボウタイ。近年、カジュアルに取り入れる方が増えています。ボウタイはフォーマルな印象とともに、学者風でもありますから知的にも見えるかもしれません。
 
さて、僕がタキシードで着用すべき小物で愛用しているのがオペラ・パンプスです。文字通り、オペラ鑑賞用の礼服に合わせるべき靴で、広い履き口、エナメルのアッパー素材、甲のリボン飾りがその特徴。私の1足は「マックス ヴェッレ」という、「トム フォード」のシューコレクションを担当している人のブランドのものです。ナポリメイドならではの職人技が細部に宿っており、優雅な佇まいにうっとりしてしまいます。当然、タキシードに合わせるのが本懐ですが、デニムやチノパンといったカジュアルなパンツにもよく似合うのです。
 
その理由は、適度なロングノーズ加減にあると私は感じています。そして、カジュアルな服装のなかでも1点勝負アイテムがあるだけで、気持ちがググッと高揚し、上品な立ち居振る舞いを自然と意識するようになります。たとえば足を組む仕草とか。で、態度に品があると周りの目も変わってくる→勝負デートに有効、と思うのですが、自意識過剰にならないように注意も必要ですね。