「エルメス」の“ケリー・バッグ”
過剰な装飾は一切なく、控え目でクリーンなデザインの“ケリー・バッグ”は、1930年代に初めて製作されたときと変わらず、いま見てもエターナルな佇まいだ。当初は、“サック・ア・クロワ”という名前だったが、パパラッチから妊娠を隠すためにこのバッグを愛用していたグレース・ケリーに敬意を示して、“ケリー・バッグ”と呼ばれるように。
ひとつのバッグに対して約25時間の作業時間を要し、“バーキン”と同じくらい入手が困難なバッグとしても有名。でも“ケリー・バッグ”は折り紙つきの投資先で、その排他性と希少性から価値は増す一方と言われている。
同バッグが、財政的観点から見ても素晴らしい投資だと伝えているのが、ヴィンテージセレクトショップ「Vestiaire Collective」。タイムレスなデザインで、何年たっても価値が下がりにくいという、まさにバッグの王様。
photo : GETTYIMAGES,IMAXTREE、text : BIDDY SOWRAY、translation: HARUKA SAITO