特集 2017/3/29(水)
早耳調査隊がゆく

セレーナ・ゴメス、涙のメッセージを全文公開「あなたを変えようとする人があなたを壊す」

現地時間3月24日、アメリカの自己啓発プログラム「Goalcast」がセレーナ・ゴメスを起用したパワフルなメッセージビデオを発表した。スポンサープロダクツとは言え、過去にもアメリカン・ミュージック・アワードの受賞スピーチなどでも自身の精神的葛藤を公にしてきたセレーナ。自身のパブリックイメージの持つ強大な力の裏で何が起きていたのか。それを公にする責任があるという強い意識がうかがえる、渾身のメッセージを全文公開。

セレーナ・ゴメス(Selena Gomez)

Photo : Getty Images

 

 

親、恋人、会社、上司に教師……。自分のマイナスの部分を指摘する言葉を聞いて「自分を変えよう」と自己啓発する人は多い。近頃目立つ「誰かに説教されたいシンドローム」もそう。なぜなら自分を良い方向に導いてくれると信じているから。でも、「その人を変えようとする言葉」こそが実はその人の自信、そして人格を壊してしまう―――。そんな不都合な真実を身をもって体験し、長期休養せざるをえないところまで追いつめられた、世界でもっとも影響力のある20代セレーナ・ゴメスが涙をもって訴えた。
 
【スピーチ全文】 
私は自分自身を見失っていました。
周りの人の意見を聞き、自分を変えようとしてきました。
なぜなら、そうすればほかの人たちが自分を受け入れてくれると思っていたからです。
そして私は気が付きました。自分自身であることよりほかに、どうすればいいのか全くわからないことを。
私はいつも私を支え導く立場であるはずの人たちに囲まれています。
そうしてくれる人たちもいれば、そうではない人たちもいます。
そうではない人たちは、私にプレッシャーをかけてきます。
 
私には常に多くのプレッシャーがありました。
セクシーでいなければならない。
キュートでいなければならない。
良い人間でいなければならない。
それらすべてを備え持つ人間にならないといけない。
 
皆様もお解りになることだと思います。
毎日たくさんのプレッシャーと闘わなくてはならないこと。
学校でも、仕事でも、友達からも、両親からも、家族からも、
何を着るべきか、どんな風に見られるべきか、何を言うべきで、何を言わないでいるべきか、いつも指図してきます。
つい最近まで、私はそうしたプレッシャーに屈してきました。
 
自分がいつも十分ではないかもしれない、自分には資質がないと皆様も常に周囲の人から言われてきたと思います。
もし、周りに自分を支えてくれる人がいなくて、逆に常にそういったことを言われ続けると、
自分のしたいことは何かと深く自分に問いかけてみたとき、
何か素晴らしいものの一部になりたい、何か素晴らしいことを成し遂げたい、
それしかなくなります。
そのとき、人はもっとも打ちのめされるのです。
誰かに「あなたは十分ではない」と言われると、粉々に打ち砕かれるような気持がします。
もう少しで私にもそれが起こるところでした。
 
最も大切なことは、いつも自分自身を信じることです。
もし私がやっていることが自分の好きなことだったなら、
好きだからやるべきで、自分にはできると信じていなければなりません。
私自身、自分の負けを認めることで、自分をより良くしようとしなかったといえば嘘になります。
実際に私はそうしてきたからです。
 
最も大切なことは、私たちは常にお互いから学び続けることができるということです。
どうか自分自身に忠実でいてください。
ただ、あなた自身であり続けてください。
そして私たちがお互いを支えあっていること、
そして私たちすべてが誰かを守り助けているということを忘れないでください。
 

【原文】

I lost sight of who I was
I listened to opinions of people
and I tried to change who I am
because I thought that others would accept me for it.
And I realized I don't know how to be anything
but myself.
I'm surrounded by people
who are supposed to guide me
some of them have and others haven't
They pressure me
 
There's so much pressure
You got be sexy
You got be cute
You got be nice
You got be to all these things.
 
I'm sure you can all relate
you all have pressure
that you have to deal with every day.
I'm sure with school, with work, with friends,
with parents, with family,
They tell me
what to wear, how to look,
what I should say, how i should be.
Until recently, I had given into that pressure.
 
I'm sure all of you have been told
that you don't have what it takes
and that you may not be good enough.
and you don't have enough people supporting you,
and you're being told all of these things,
when deep down it's all you want to do.
You want to be part of something great,
You want to make something great,
It does more than knock the wind down out of you.
It crushes you when people try to tell you
that you're not good enough.
And it almost did for me.
 
The most important thing
is to always trust in myself.
If I'm doing something because I love it,
I should do it because I love it
and I believe I can do it.
I'd be lying if I said
that I had never tried to make myself better
by giving in, because I have.
 
The most important thing is that we learn
and we continue to learn from each other.
Please stay true to yourself.
Please just remain who you are
and know that we have each other's back
All of us have each other's back.

読めば読むほど、まるで周囲に飲まれるかのようにコントロールされ、迷走してしまっている元恋人のジャスティン・ビーバーに向けていると思えてくる全力のスピーチ。自分に指図するすべての言葉のなかから、本当に自分を強くし、支えてくれる真実の言葉を見つけること。セルフコンフィデンスやセルフエスティームが叫ばれてきたにもかかわらず、とりわけ女性の自己肯定がなかなか改善されない今、セレーナによる“声に出して読みたい英語”に拍手を送りたい。

Text : Ryoko Tsukada

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