ジェシカ・チャステインやニコール・キッドマン、ゴールデングローブ賞のノミネートにコメント
現地時間12月11日(月)に発表されたゴールデングローブ賞のノミネート。候補者たちが喜びの言葉を発表している。
エミー賞に続いて、ゴールデングローブ賞でもテレビ映画/リミテッドシリーズ部門の主演女優賞にノミネートされたニコール・キッドマン。「私たちはみんなこれがドラマにとって素晴らしいことであり、大きく讃えられているのはキャスト全員だと思っています」とコメント。このドラマではDV夫と戦う女性セレステを演じたニコール。プライベートでもDV撲滅運動に関わっている。「セレステは私にとってとても大切な存在です。だから認められたことはとても嬉しい」とも。
またセレーナ・ゴメスが製作総指揮を務めたことで大きな注目を集めたドラマ「13の理由」からは、キャサリン・ラングフォードがドラマ部門の主演女優賞にノミネート。セレーナは彼女との2ショットをインスタグラムにアップ、「このゴージャスで優しい心の女性へ。あなたはこの役を強さと柔軟さで乗り切ってくれた。それが認められたことをとても誇りに思うわ」と祝福している。
courtesy of Selena Gomez via Instagram
キャサリンも声明を発表。「この興奮や感謝は言葉では言い表せない」とコメント。このドラマは高校を舞台にいじめや自殺を描いた問題作。キャサリンは「このドラマが認められたことで、私たちが描いたような、たくさんの人生に関わる重要な問題や苦しみに光が当たり続けることを望んでいます」とも。
映画の部で主演女優賞にノミネートされたジェシカ・チャステインは「正直に言って驚いている」とコメント。これは謙遜ではなく深い理由が。発表後のインタビューで「考えていることや女性としての規範から外れているように受け取られることを言ったら、この業界から消えることになるのではないかと思った。それは俳優としてとても怖かった」と語っている。ジェシカはハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ行為が明らかになった直後から、自身の体験した嫌がらせやハリウッドの改革について声を上げてきた。「女の子の友達とグループを作ってテキストをやり取りしているのだけれど『キャリアを壊してしまったのではないかと思うととても怖い。みんなが私のことをまだ女優として見てくれているんだろうか、私がこういう意見を持っていることを知っていても一緒に仕事をしたいと思ってくれるだろうか、って思うわ』とみんなに送ったわ」。
ワインスタインに関する報道をきっかけに、ハリウッドでは大きな告発のムーブメントが起きた。それでもやはりセクハラに対して声を上げることがキャリアに傷をつけるのではないかという恐怖心があったことを明らかにしたジェシカ。このコメントも、これまで告発を許さなかったハリウッドの体質を表していると言えそう。
来年から始まる賞レースの授賞式では司会者や受賞者がトークやスピーチの中で、ムーブメントについて触れるだろうと見られている。俳優たちが授賞式でどのようなメッセージを発信するのか、注目していきたい。
text: Yoko Nagasaka