「今や日本人の3人に１人、もしくは２人に１人の割合で痔を患っている人がいるというデータもあります」と語るのは草間かほるクリニックの草間先生。「痔が直接命にかかわるということはほとんどないのですが、恥ずかしくて病院に行きたくないとひとりで悩んでいるうちに悪化してしまう、というのはよくあることです。日常生活を送っていて、痛みや違和感があるのに放っておくのは気分がよくないですよね。早めに受診してしっかり治すことをおススメします」。躊躇しがちなお尻の悩みの相談も、最近では女性医師も増えたことで比較的通院しやすくなっているという。

「また稀に、自分では痔だと思っていたら大腸ポリープやがんなど深刻な病気が発見される場合もあるんです。ですので、自己診断はせずに、気になる症状が出たら早めに病院に行きましょう」。

さらに、「私は痔じゃないから関係ない！」と思っている人も、実は「痔主予備軍」になっている可能性もあるそう。「今は症状に出ていなくても実は既に痔になりかけていたり、潜んでいる可能性もあります。下のチェックリストの中で『冷え』『ダイエット』『辛い物が好き』などは、そういう生活習慣を送っているとリスクが上がるということ。他人事だと思わずに一度チェックしてみて」。

下の「お尻トラブルチェックリスト」で当てはまるものがある人は要注意！　もしかすると既に“痔主”になっていう可能性もあるかも!?

【チェック！】あなたは大丈夫？　お尻トラブルチェックリスト

下のチェックリストで当てはまるものを数えてみて。もしかすると既に“痔主予備軍”かも！

• 一日中同じ姿勢をしていることが多い
• 朝食を食べないことが多い
• お酒を飲む機会が多い
• ダイエットをしている
• 野菜をあまり食べない
• 辛い物が好き
• 冷え性である
• ストレスが溜まっている
• 過労気味だ
• 排便時に肛門が痛い
• 便秘がち
• 肛門に違和感がある
• 排便時に出血がある
• 下痢が多い
• 突然肛門あたりに激痛が起こる
• 肛門をさわるとイボ（しこり）のようなものがある
• 便器に鮮血がたれている
• お尻を拭いたときに血がついている
• お尻がかゆい
• 便意を我慢することが多い

あなたはいくつ当てはまった？　YESの数が多い人は要注意！

「痔には、イボ痔、切れ痔、あな痔、と3つの種類があります。それぞれ自覚症状や対処法が違いますので、次で見ていきましょう」