シンガポールの最近のパン事情をレポート!
ここ2、3年で次々と新しいパン屋さんが進出し、急激に発展したシンガポールのパン業界。ここへきて新たな展開も……。今回は、そんなシンガポールのパン事情をレポートします。
いきなりですが、この看板、何屋さんのモノに見えますか?
正解は「TIONG BAHRU Bakery」というパン屋さんです。実はこのお店、渋谷にあるゴントラン・シェリエのシンガポール店なのです。驚くことに渋谷よりシンガポール出店の方が早かったのです。「中山合魯」という漢字の店名の方が大きく表記されているところは、人口の70%が中華系で占められているシンガポールらしいですよね。
お店に並んでいるものはクロワッサンなどのヴィエノワーズ系はもちろんのこと、バゲットや、パリ本店でもおなじみの味噌ライ、イカスミバーガーと種類も豊富です。
場所はお店の名前の通りTiong Bahruというローカルなエリアに1号店、続いてCity Hallに2号店が出来ました。
店内では、嬉しいことに同じTiong Bahruに出店している40handsの美味しいコーヒーを飲むことができます。
ここ2、3年でシンガポールのパン事情は大きく変化しました。かつてパンと言えば食パンやおかず系パンなどが中心で、バゲットやクロワッサン、それにハード系のパンなどを取り扱うお店はほとんどありませんでした。それが、Paulの出店を皮切りに……。
メゾンドカイザーやドンクも……。
もちろん明太子フランスもあります(笑)。さらにDEAN&DELUCAやニュージーランドのBaker&cookなど、海外勢が次々と進出してきました。今ではどこで買おうか迷うほどです。
シンガポールあったパン屋さんも外国勢に圧倒されるばかりではありません。国内で店舗展開しているBreadTalkグループは海外勢が押し寄せてくる少し前から、コンサルタントに西川功晃シェフを迎えBreadsocietyという新しいブランドを立ち上げ、ヨーロッパ系のパンを中心に、かなりの人気を博しています。現在は村田充司シェフがHead chefを務められています。
そして、パン屋さん戦争が冷めやらぬ中、ついに待望のLADUREEが出店しました!
楽しみにしていたケーキなどはなく、マカロンやショコラのみの販売ですが、連日かなりの行列です。このゴールドマカロンはやはりアジアならではでしょうか……。
これからしばらくはシンガポールのパン・洋菓子事情に目が離せなくなりそうです。
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haru●商社に勤務後、1997年に渡仏。フランス・パリRits Escoffierにて製菓のDiplomeを取得した後、Hotel Ritsにてスタージュ。1999年2月より13年間、東京駒沢の自宅にてEcole de patisserie chez haruを主宰。現在、シンガポールに場所を変えて活動中。新店mp立ち上げ、メニュー開発、レシピ提供をしている。
http://www.mangosteen.com.sg/lesson/culture-cake/
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TIONG BAHRU Bakery
56 Eng Hoon Street #02-70
営業時間/8:00~20:00
252 North Bridge Road #B1-11/12 Raffles City Shopping Centre
営業時間/9:00~22:00