特集 2014/2/10(月)
世界のおやつ from San Francisco/Sun and Stars

グルメチョコツアー in サンフランシスコ

バレンタインをどうやって祝おうかと考えていたら、こんなツアーを発見。サンフランシスコのチョコレート専門店8店をめぐり、サンプルをごちそうになるというウォーキングツアー。アメリカでは、女性が男性にチョコレートを贈るのではなく、男性から女性に花束やディナーをプレゼント、というのがポピュラーな祝い方ですが、そこは形にこだわらないアメリカ。こんなツアーにカップルで参加してみるのもアリかも。

このツアーのハイライトは何といっても、世界中から厳選したチョコをそろえているCocoaBella(ココベッラ)、シャンパントリュフで有名なスイスチョコレートのteuscher(トイシェ)、テイストだけでなくアーティスティックなデザインでも有名なBLUE(ブルー)、スパイス専門店が扱う変わったフレーバーの楽しめるspicely(スパイスリー)の4つ。ここを訪れるのが目的で参加したと言っても過言ではありません。
 
ツアーでめぐる8店は、すべてサンフランシスコのビジネス&エンターテイメントの集中するマーケットストリート近くにあり、徒歩で回れます。Fog City News という世界中の新聞や雑誌、さらにはチョコレートを集めたというニューススタンドの高級版のようなお店に集合し、ガイドからチョコレートについてのウンチクを軽く聞かされるのですが、チョコレートの歴史って4000年にもなるってご存知でしたか? 長いこと飲み物として愛用され、食べ物として広がったのはつい最近、1800年代後半からというから驚きです。

最初のFog City Newsでは、バルセロナのCACAO SAMPAKA(カカオ・サンパカ)のジントニックチョコレートにトライ。ジンがチョコレートを軽いテイストに仕上げてくれ、さらに、最後に香るレモンがなんともさわやか。一枚(100g)14.5ドルは、かなり食べ応えあり。これで期待が高まり、いざ、お目当てのひとつ、spicely(スパイスリー)へ。

小箱に梱包された無数のスパイスがびっしり壁際に並べられているお店に入ると、スパイス店特有のエキゾチックな香りがします。一番奥の壁一面がチョコレートのスペース。スパイスをブレンドしたチョコレートってどんなのだろう、と興味津々にのぞいてみると、ターメリックやクミン、カイエンペッパーなど「本当?」と疑いたくなるようなコンビネーションのものがズラリ。味見をしてみると、不思議にどれもイケてる。スパイスは、飲み込んだ後にほのかにのどの奥で香る程度に抑えてあり、邪魔にならない。カイエンペッパーは、食べた後、「うん、辛い」とはっきり思えるほどのインパクトがあったけれど、なぜかクセになりそう。spicely のチョコは、スパイスもチョコもすべてオーガニック。チョコは一缶4.48oz(約127g)で11.97ドル。アメリカらしい斬新なチョコをお探しなら、おすすめです。

次に訪れたのはサンフランシスコ発祥の有名チョコレート店、ギラデリ。近所のスーパーやドラッグストア、空港のお土産店などで見飽きているせいか、つい、軽く見てしまいがちですが、食べ物としてのチョコレートとほぼ同じだけの歴史を誇る店だけあって、手頃な価格のおいしいチョコレートとしては欠かせない存在。Sea Salt シリーズを試食して(その結果、買ってしまった)、改めてそう感じました。Sea Salt Caramelは、キャラメルの甘ったるさを中和してくれる塩のフレーバーが新鮮で、いくつでも食べられそう。このスクエアシリーズ、これ以外にもたくさんのフレーバーがあるので、袋詰めにして量り売りで買ってみて。0.5ポンド(約225g)で10ドル。

さて、いよいよteuscher(トイシェ)へやってきました。店内は造花でびっしり飾られ、なんだか時代遅れの小さな町のお店、という雰囲気を醸し出していますが、これがスイスアルプス発祥のクラシックなチョコレートばかりを扱うお店らしいのかもしれません。さっそく、名物のシャンペントリュフをいただきます。ボンボンのように、香り高いシャンペンがあふれ出て来るのかと思いきや、中のやわらかいフィリング全体がシャンペンのほのかな甘辛さに包まれ、まさにトリュフのお手本のよう。その控えめで上品なリッチさがヨーロッパの正統派チョコレートを感じさせます。赤やピンクの小箱入りのもの(2つ入り7.95ドル)がかわいらしくてプレゼントにもピッタリ。ほかにもたくさんあるトリュフ、ショーケースにある魚や犬、小人の形をしたチョコレートなどを取り混ぜて箱詰めしてもらうのも楽しそう。

teuscher とはうってかわって、そのカラフルな彩りがアメリカらしいBLUE。お客が5人も入ればいっぱいの店舗は、奥の大理石のカウンターに色とりどりのかわいらしい形をしたチョコレートが30種類ほど整然と並べられているだけ。白と水色が基調のモダンな内装は、ちょっと見ただけではチョコレートショップとは気付かないほど。チョコレート職人となるべく、ひたすら修行してきたオーナーが、デザイナーの婚約者と作り出した宝石のようなチョコレートたち。食べるのがもったいないほどですが、色だけでなくフレーバーの種類も独創的。ブルーベリーパンケーキやメープルベーコンなど、チョコレートとのコンビネーションが想像できないようなフレーバーも。色とユニークなフレーバーとは裏腹に、そのお味はどれもとても繊細でなめらか。アメリカのチョコレートのイメージを変えてくれる逸品は、すべてひとつ1.5ドル。好みのものを欲しいだけ箱詰めしてくれます。

オオトリはCocoaBella。ショッピングセンターの中にあり、まるでジュエリーショップのようなたたずまい。オーナーが自ら旅して厳選したヨーロッパ、カナダ、アメリカの小さなショコラティエから買い入れたチョコレートが、時計やジュエリーのようにきれいに並べられています。ベルギーからのストロベリーミルクチョコをいただきましたが、シルキーなイチゴクリームのフィリングは、甘さとかすかな酸っぱさが上品なさわやかさ。目移りしてしまうという人は、ひとつずつお気に入りのチョコを指定して箱詰め(20個、45ドルより)してもらうのがおススメ。
 
このほかに、ロサンゼルス発祥のアメリカの人気ブランドSee’s Candies、なぜか日本から進出した源吉兆庵もコースに入っていましたが、どれもそれぞれユニークで、結局、合計100ドル以上もチョコレートのお土産を買ってしまうことに。とっても甘いバレンタインデーイベントとなりました。

  • Sun and Stars●旅行誌の編集やネット広告ビジネスを経て渡米。シリコンバレーにてバイリンガル子育てを実践しながら、日本の子供向けの英語教育ビジネス「KiddiesRock」を起業。その道のプロがガイドするサイト、オールアバウトでも『トラベル英会話』のガイドとしての記事を執筆するかたわら、アメリカの教育についてもBlogでレポート中。http://raisingmydaughterinusa.wordpress.com/

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