特集 2016/2/24(水)
世界のおやつ from Paris/おおみやかな

フランス発の最旬スイーツ「ガトーマジック」って知ってる?

ガトーマジック(魔法のお菓子)。2014年8月にフランスの料理・菓子研究家がレシピ本を出版すると、瞬く間に注目をあび、その人気はうなぎのぼり! 世界に広がり、遠くアジア諸国まで翻訳本が出版されるまでになりました。その話題のスイーツがなぜ多くの人の心を掴んで離さないのか? 早速このガトーマジックの人気の秘密を解き明かしてみましょう。

ガトーマジックは、伝統的なフランス地方菓子「Millas(ミヤス)」をベースに考案された新しいスタイルのケーキです。なぜガトーマジックと呼ばれるようになったのか。それは、このケーキの構造にあるようです。焼き上がりを切ってみると、テクスチャーの違う3つの層。1つのケーキで3つのスイーツを味わえる、まるで魔法にかけられたような口福感を味わえるケーキなのです。

1層ずつ見ていくと、まず一番下はやわらかなフラン、真ん中はなめらかなカスタードクリーム、そして上の層はざっくり香ばしいスポンジケーキのような焼き上がりになっています。「こんなケーキを焼き上げるなんて、きっと特別なテクニックが必要なはず!」と思いますよね? いえいえ、このスイーツが世界を駆け回り、あっという間に人気ものになった理由のひとつは、特別なテクニックも材料も必要がないからなのです。ガトーマジックのベースの材料は家庭にある材料ばかり。作り方も、泡立てて混ぜるだけという簡単なものです(下準備は必要ですが)。さらにアレンジが無限大ということも、ガトーマジックの魅力。多くのスイーツ好きの心をつかんで離さないのは、シンプルだけれど自分流のアレンジを気軽に楽しめるから、なのかもしれません。
 
今回は、ガトーマジックのレシピ本の著者であるクリステルさんとコンタクトを取り、日本でもガトーマジックが注目されていることを伝えてみました。すると、
「中国で翻訳本が出版されたことは知っているけど、日本語には翻訳されてないはずなのに!」と驚いて、とても喜んでくれました。そこで、クリステルさんの本で紹介している「基本のガトーマジック」を、特別に紹介させていただくことに!

「バニラのガトーマジック」
 <材料> 18~20cmの型 1個分
・卵 4個
・グラニュー糖 125g
・バニラシュガー 7.5g
・薄力粉 115g
・塩 ひとつまみ
・水 スープスプーン1杯
・バニラ 1本
・バター(食塩不使用) 125g
・牛乳(常温に戻す) 500cc

<下準備>
バニラのさやを裂いてビーンズをほぐし出し、すべてを牛乳に入れて香りをうつしておく。バターは溶かして粗熱をとる取る。卵は卵黄と卵白に分けてボールに入れておく。型にバター(分量外)を塗る。オーブンは150℃に温めておく。
<作り方>
1.ボウルに卵黄、砂糖、水を加え、白っぽくもったりとするまで撹拌する。
2. 1に溶かしたバターを加えて混ぜ合わせる。
3.薄力粉と塩を合わせたものを2のボウルに入れ、しっかりと混ぜる。
4.牛乳からバニラのさやを引き上げ、3に加え混ぜる
5.卵白を角が立つくらいにまで泡立て、4のボウルに加え、さっくりと混ぜる。メレンゲのダマがところどころに残る状態でOK。
6.バターを塗った型に5の生地を流し込み、余熱したオーブンに入れて約50分焼き上げる。
7.2時間以上冷やす。
<ポイント>
層が分かれにくくなるので、メレンゲを卵黄側の生地にしっかり混ぜすぎないこと。必ずメレンゲのダマを残すような(カッテージチーズのような)状態で混ぜ終える。焼いた直後はまだ中心が柔らかいので、焼き上がりの生地に串を刺して、串に生地が少しついてくる程度でもOK。
 
フランスでも注目されているこのガトーマジックですが、まだまだ家庭的なイメージが強く、残念ながらショップでは手に入らないスイーツのひとつ。そこで、2015年末にパリで店をオープンしたばかりの注目パティスリーとレストランの、シェフパティシエ・パティシエールの方たちに、ガトーマジックのアレンジをプロのテクニックで仕上げていただきました!
 
>>次のページで、そのアレンジ・レシピを公開!

  • Patisserie NANAN(パティスリーナナン)
    38, rue Keller 75011 Paris
    tel. 09 83 41 38 49
    営業時間/8:30~20:00 土・日曜は、10:00~
    定休日/月曜、火曜日

  • Restaurant ALLIANCE(レストラン アリアンス)
    5,rue de Poissy 75005 Paris
    tel. 01 75 51 57 54 10
    営業時間/12:00~14:00 19:30~22:00
    定休日/土曜、日曜

  • おおみやかな●日本・フランス国内のレストランにて仏料理と菓子を学ぶ。パリ在住日本人と結婚後、自宅での料理教室活動を開始し日本でも簡単に再現できる仏家庭料理レシピを紹介。育休中にトータルフードコーディネーター資格取得。ヴァンブの蚤の市がパワースポット。

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