特集 2015/5/25(月)
世界のおやつ from Ecuador/あんり

銅鍋で手作りひんやりスイーツ「パイラ」

赤道直下の国、エクアドル。首都のキトは標高2850mの高地で、朝晩は涼しいのですが、日中は刺すような強烈な日差しが降り注ぎ、半袖で過ごせるほどです。さて、暑い日に食べたいスイーツといえば? もちろんアイスクリームですよね。エクアドル人もアイスが大好きですが、この国にはちょっと変わったアイスがあるんです。今日はそんなエクアドルの伝統スイーツをご紹介します。

キトの新市街には大きなアンデス民芸品マーケット“Mercado Artesanal(メルカード・アルテサナル)”があります。観光客がおみやげを買ったり、先住民たちが物を売買していて、いつもにぎわうこの市場。その一角、6列目にひときわ変わったお店があります。

それがエクアドルの伝統的なアイス、「Helado de Paila(エラード・デ・パイラ=パイラアイス)」のお店です。このアイスはプレコロンビア時代から伝わるもので、エクアドル北部のイバラという地域の名産品としても有名です。
 
アイスの味は2タイプ、クリーム系とフルーツ系があります。今回はチョコレート味の「パイラ」の作り方を見せてもらうことに。

作り方はとってもシンプル。まず、材料となるチョコレート、砂糖、卵の白身を混ぜ合わせます。フルーツ味の場合は果物の果肉を使います。そして、混ぜ合わせた液体を銅のパイラ(平鍋)に入れ、鍋を高速回転させながら大きなスプーンで混ぜていきます。銅鍋の下の氷水に塩を加えることで、冷却効果を高めています。最初は液体だったものが、次第に固まっていきます。

銅鍋をくるくる回し続けること約10分、ようやくアイスが固まり出来上がりです! 値段はシングルが1.50ドル、ダブルが2.50ドル。運が良ければこのエクアドル人イケメンお兄さんに出会えるかも……!?

チョコレートのほか、グアナバナ、タクソ、マラクジャなど、エクアドル特有のフルーツ味もあります。いろいろな味が試せるローカルなパイラ屋さん。イケメンお兄さん越しにおいしくいただきます!

パイラアイスはレストランでも食べられます。キト市街にあるエクアドル料理専門レストラン、「Hasta la vuelta, señor(アスタ・ラ・ブエルタ・セニョール)」にもパイラアイスを発見。メニューに写真も載っているほどです。

味はミルク、チョコレート、モラ(レッドベリー)の3種類。今回はモラのシングル(シングル3.90ドル、ダブル4.80ドル)をオーダーしました。キンキンに冷えた小さな銅鍋にのって出てきます。フルーツのパイラはシャリシャリしていて、さっぱりした味わいです。

パイラで冷えた体を温めようと、エクアドルの伝統的な飲み物「Morocho(モロチョ)」をオーダー。モロチョとは中南米で食されるトウモロコシの一種で、それを牛乳で炊いたものに砂糖、シナモン、レーズンを加えて作ります。ライスプディングによく似ていて、かなりお腹が満たされました。
 
普通のアイスとも、ジェラードとも、シャーベットともまた違う、パイラアイス。エクアドルならではのフルーツを味わうにもおすすめです。ご旅行の際にはぜひ食べてみてくださいね。
¡Buen provecho!(ブエン・プロベチョ=どうぞ召し上がれ!) 

  • あんり●北海道で生まれ育ち、学生時代にアメリカ・スペインに留学。 大学卒業後に日系企業に就職するも、やりたいことxできることを叶えるために3年で退職。身に着けた語学と海外経験を活かし、日本と南米の懸け橋になりた いと、南米エクアドルにきてもう早いもので3年目になりました。 現地旅行会社(http://www.surtrek.jp/)でガイドとしてマチュピチュ・ウユニ塩湖などのツアーに添乗しながら、南米を多くの日本人に知ってもらいたいと、ブログも執筆中(http://ameblo.jp/quito-anri/)。

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