特集 2014/8/4(月)
世界のおやつ from Bologna/Mari

太陽と大地の恵みを凍らせた「クレモラータ」で夏を乗り切ろう!

イタリアの夏のドルチェの定番と言えば、「ジェラート」や「グラニータ」。しかし、もっと、もっと、ヘルシーで、太陽と大地の恵みが思う存分楽しめるおいしいドルチェがあるんです! その名は「クレモラータ」!

近年、夏のボローニャでは、気温が40℃近くなる日も多々。日本よりも湿気が少ないとはいえ、一歩外に出ると体が蒸発してしまいそう。そんな日はやっぱり冷たいもので喉を潤したくなります。でも「毎日カロリーが高いジェラートを食べるのはちょっと抵抗を感じてしまう……」という方に是非おすすめしたいのが今回ご紹介する「クレモラータ」。

日本ではまだまだ聞きなれない名前のドルチェです。もともとは「グラニータ」同様シチリア発祥の氷菓子。「グラニータ」との大きな違いは「果汁」を凍らせるのではなく、「果肉」を凍らせること。
そのため「グラニータ」が「果汁」の多いオレンジやレモン、グレープフルーツなどを使うのに対し、「クレモラータ」は「果肉」のしっかりしたいちごやメロン、もも、いちじく、パッションフルーツなどを使います。ジェラート職人の中には、「クレモラータ」を「凍ったフルーツジャム」と表現する人もいるくらいたっぷりと果肉が入っています。
 
今回は、そんな氷菓子「クレモラータ」の作成現場を、ボローニャの駅からほど近いジェラート屋さん「クレーマ・ディ・ラッテ(Crema di Latte)」で見せていただきました。

さあ、今からいちごのクレモラータ作りの開始です!

ミキサーに、へたを取ったフレッシュないちごをたっぷりと入れ、水と砂糖を少々加えます。その分量は、使用するフルーツの糖度にもよりますが、今回の場合はいちごの果肉80%、砂糖15%、水5%ほど。「グラニータ」の配合が、だいたい果汁60%、砂糖20%、水20%程度なので、「クレモラータ」の方が糖分控えめ。水はミキサーの回転を助ける程度に入れるだけなので、果肉を冷たいペーストにして食べる、といった感じです。
フレッシュな常温のフルーツを使うと、よく熟れた果肉から果汁があふれだし、数十秒もしないうちに砂糖もきれいに溶け液体状になっていきます。

それをジェラートの攪拌機の中に入れ、スイッチオン! どろどろだった液体が、数分もすれば、しっかりとした手ごたえのある滑らかなペーストに変身。

これで「クレモラータ」の完成です。材料はたった3つ、いたってシンプル!

こちらが今回作り方を見せてくださったオーナーのエンリコ・スカンデラーリ(Enrico Scandellari)さん。味見をした瞬間、「うん! おいしい!」と満足気。こちらのジェラテリアでは冷凍の果物は使用せず、季節の果物をふんだんに使っています。そのため、常に一定のフレーバーがあるわけではなく、果物の旬によって店頭に並ぶ種類が変わってきます。
 
さて、私も出来立ての「クレモラータ」を口に運んでみました。まずは、しっとりとした滑らかな口当たり。そして、舌の上ですぐに溶けてなくなってしまうのではなく、口の中をフルーツがじんわりと占領していきます。「グラニータ」だと、氷がすぐに溶けて飲み物になってしまうけれど、果肉がぎっしりと詰まった「クレモラータ」はその食感を長く楽しめます。
また、こちらのお店ではお好みで、ジェラートか生クリームを無料でトッピングしてくれるので、「今日はヘルシー路線でいきたいけど、やっぱりちょっとジェラートも味見したい……」というような欲張りさんの願いも叶えてくれます!!
 
昔、冷凍庫でバナナやぶどうといった果物を凍らせて頬張るのが好きだった皆さん! 一度、滑らかな口どけの「クレモラータ」も味わってみてくださいね。
 
 
「クレモラータ」 ワンサイズ 3.5ユーロ

  • Crema di Latte s.n.c.
    Via Amendola, 5, 40121 Bologna, Italia
    tel.+39-051-243124
    営業時間/12:00~21:00(月曜は、~19:00、土曜は、15:00~21:00、日曜は、11:00~13:00、15:00~21:00) 無休
    http://www.cremadilatte.it/

  • Mari●大手経営コンサルティング会社にて経営コンサルタントとして勤務後、2006年に渡伊。2人の男の子のマンマをしながら、「フェリチターリア」の通訳者・翻訳者・個人旅行同行アシスタントとして、「食の都」ボローニャを中心としたイタリアの魅力を発信中。
    http://www.felicitalia.net/

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

ELLE PR STORIES

注目ブランドをもっと見る

CONNECT WITH ELLE

グルメ・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト