「Escribá（エスクリバ）」は、1906創業の老舗のお菓子屋さん。Mateu Serra i Capell　（マテウ・セラ・イ・カペル氏）が、パン屋としてお店を始めたのが始まり。孫のAntoni（アントニ）さんは芸術的感性に優れ美術学校で勉強していましたが、家業を手伝うことを選び、芸術的センスをお菓子の世界で花開かせていきました。とくにチョコレートに可能性を感じ、今までになかったアートなチョコレートを世に送り出すことで、名声をともにしたのだとか。現在はアントニさんの感性を受け継いだ３人の息子さんが家業を切り盛りしています。

Christian（クリスティアン）さんは「お菓子で人を驚かせること」をモットーにし、アイデアマンとして有名な方。爆発するケーキ、光るケーキ、3Dプロジェクションマッピング投影のケーキ、キャンディーでできた指輪などで人々を驚かせてきたそう。またチョコレートのスペシャリストでもあり、チョコレートで作れないものはないと言うほど。エスクリバ氏いわく、「こういうものが作れますか？　と聞かれたらできないということはない」とのことで、時間とお金さえあればなんでも作ってくれるようです。「どんな物でもパティシエとして見ると、アイデアが湧いてくるんだ」とのこと。さらに、奇想天外な依頼に奮闘する彼の生活を追ったリアリティーショーが始まり、話題にも。ちなみに、取材中も撮影の真っ只中でしたが、にこやかに対応をしてくださる素敵なジェントルマンでした。

店内には、選びきれないほどのお菓子が無数にあるので、代表的なケーキを3つセレクトしてもらいました。左下はダリのモチーフで有名な唇のケーキ、右下の白いスイーツはチーズケーキ、上にある瓶に入ったものはティラミス。それぞれ、店内で食べると5.75ユーロ、持ち帰ると4.90ユーロ。食べるのがもったいないようなルックスと、奇抜な見た目とは裏腹の想像を超えるレベルが高い味わいのギャップに感激！
　
ティラミスは、海をイメージしたデコレーションがアートな一皿。クリーミーかつさっぱりとし、何個でも食べれそう。 

唇のケーキはホワイトチョコレートのムースが主体で、ラズベリーの酸味とあいまってさっぱりとした甘さで美味。チーズケーキはしっとりとした食感で周りのチョコレートとのペアリングが絶妙。

ショーウィンドウには、月毎にお菓子でできたアート作品が飾られ、道行く人々が足を止めて魅入っています。店内には等身大の動物のチョコレート、お菓子でできたサッカーシューズが展示され、まるでポップアートの美術館のよう！　お菓子はアイデアの数だけ無数にあり、スイーツ好きにはまるで天国のような空間です。ハイヒールのチョコレートもキャンディーリングも販売されているのでお土産にもおすすめ。バルセロナ一の繁華街のランブラス通りにある2店舗目は、モデルニスモ建築が美しく観光中に一休みするのにぴったりです。
 
クリスティアン氏は、2月に東京で2日間限定ショップをオープンするため来日予定だそう。とても楽しみにしていて、「日本人はプロフェッショナルで、一緒に働くのを楽しみにしています。ぜひ日本でお会いしましょう！」とのことでした。ぜひ日本で、エスクリバの独創的でアートな世界を楽しんでみてくださいね。

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http://valentine-fes.com/