マギーがナビゲートする、「アーデム×H&M」コレクションのすべて
2017/10/27(金)
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「完璧な服を遊び心いっぱいに着て欲しい」――デザイナー&クリエイティブ アドバイザーにインタビュー!

今回のクリエーションの張本人、「アーデム」のデザイナーであるアーデム・モラリオグルと「H&M」クリエイティブ アドバイザーのアン・ソフィー・ヨハンソンにインタビューを敢行! コレクションのインスピレーション源から制作秘話まで、熱量たっぷりのコメントを余すところなくお届け。

写真左より アーデム・モラリオグル(Erdem Moralioglu)、アン・ソフィー・ヨハンソン(Ann Sofie Johansson)

TO アーデム・モラリオグル/「アーデム」デザイナー
Q.「H&M」とのコラボレーションが決まった時、どんな気持ちでしたか?
A.コラボレーションを依頼されたことにとてもワクワクしました。そして正直に言って、ただ今回の仕事のスケールに圧倒されています。これまでのデザイナーたちの足跡をたどりながら、このような幅広いプラットフォームで多くの人と自分の仕事を共有することがとても面白かったです。
 
Q.今回、初めてメンズコレクションを手がけてみていかがでしたか?
A.メンズコレクションをデザインするのはとても楽しかった! 私にとってウィメンズはストーリー性や何らかの物語に深く根ざしていますから、全く違うプロセスですよね。メンズでは、自分が着る服もそうですし、幼少期や若い頃、また父親が着ていた服についても考えました。チームでメンズとウィメンズ両方を同時にデザインし、2つのコレクションがどう作用し合うかを考えることもすばらしい経験でした。
 
Q.今回のコレクションのインスピレーション源は?
A.「アーデム×H&M」を作る過程では、さまざまなものからインスピレーションを受けています。このコラボレーションが決定した際、瞬時に思い出したのがブルース・ウェーバーが撮ったペット・ショップ・ボーイズの「ビーリング・ボーリング」のMVでした。イギリスのカントリーハウスに住んでいるさまざまな若者が出てくるMVなのですが、10代の頃はこのビデオに惹きつけられていました。カットドレスにベルトを合わせた女の子、タキシードにTシャツを着ている男の子など、フォーマルとインフォーマルの対比が面白かった。それ以外にも、デイヴィッド・ホックニーやジェーン・バーキンなどのイギリス的な人々にも影響を受けています。そして、自分の子ども時代や父親、母親、姉が着ていた服についても考えました。いつもタイトにフィットしたブレザーをシャープに着ていた父、姉が高校で着ていた服、カナダで暮らしていた頃に着ていた服など、昔の写真を見てインスピレーションをもらった部分はあります。自分の父はトルコ人で母はイギリス人、そして自分が育ったのはカナダでした。トルコでは「Erdem」という名前が商標を取られているので、今回のコラボレーションの名前は「アーデム・モラリオグル」という本名になるんです。トルコをはじめ、世界のさまざまな場所で、このコレクションが売られることを本当に光栄に思います。
 
Q.2018春夏コレクションと、「H&M」とのコラボレーションに共通点はありますか?
A.どんなコレクションにおいても大事なことだと考えていますが、その2つは全く異なるものです。そのどちらも、独自のアイデンティティを持っていてほしいので。ですが、共通するのはディテールへの気配りです。というのも制作するものすべてにおいて、最高に美しい方法で最高に美しい作品を作る、と心に決めていますから。そして、服を作るときには表から裏まで全て完璧であることを確かめます。計算外のことはまず起こりません。
 
Q.おしゃれが大好きな『エル』の読者のために、コレクションの着こなしのポイントを教えて!
A.私がこのコレクションをデザインをしたとき、幼い頃、双子の姉が外出する際にどんな風にドレスの上にカジュアルなフリースを羽織っていたかを思い浮かべていたんです。私はその着こなしが大好きでしたし、それが今回のコレクションの根底にあります。煌びやかでボディコンシャスなアイテムにパーカーを重ね着し、しかもその両方に、色鮮やかな花の刺しゅうがほどこされている。そんな遊び心のある着こなしをして欲しいです。
 
TO アン・ソフィー・ヨハンソン/「H&M」クリエイティブ アドバイザー
Q.今回のコラボレーションを「アーデム」に決めた理由は?
A.毎年、私たちは全く違うものを提供することで、すべての角度からファッションというものを楽しんでいただきたい、と思っていました。昨年のインパクトの高い「ケンゾー」の後に、抜群に美しく、そしてロマンティックな「アーデム」、という対比が大好きです。また、私たちはデザイナー達のキャリアにおける様々な段階で、彼らと一緒に仕事をしたいと考えています。今回のコラボレーションを通して、世界中の多くの皆さんに「アーデム」を初めて経験していただけることに、とてもワクワクしています。
 
Q.ファッションブランドとしての「アーデム」の印象は?
A.「アーデム」を身につけた瞬間、その虜になってしまうと思います。彼は、ときに儚く、そしてときに力強さのある女性らしい花柄のドレスで有名です。彼のコレクションは、それぞれの作品のなかに歴史的な物語や個人的な思い出を取り入れていて、そのなかの登場人物の衣装を創作しているのです。異なる時代のエッセンスを少しずつ取り入れ、それでいて常に現代的で洗練されているのです。
 
Q.今回のコレクションで、いちばん注目してほしい点は? また、いちばんのお気に入りアイテムは?
A.とにかく素材が素晴らしいです。ハリス・ツイード、シルク、レースなどすべてがとても美しく、細部に至るまで入念に作られた芸術作品です。個人的には、ジャカード織りのスーツやハリス・ツイードを使ったウェア、または、レオパード柄のフェイクファーコートがとても気に入ってます。これらに、ジュエル・バッグを合わせると、服全体がとっても映えるんです。また、シルクのパジャマやメンズコレクションのアイテムを、レディースのアイテムと合わせて着るのも大好きです。
 
Q.東京でも「H&M」は人気ですが、東京のファッションに対するイメージはどんなものですか?
A.東京はとてつもない大都会で、とってもカラフルな街だと思います。創造性が溢れているし、とってもユニーク。街の鼓動が聞こえてくるようです。「H&M」が東京の皆さんに愛され、私たちの服を日本の皆さん独自のスタイルで着ていただいてることを、とても幸せに思います。
 
Q.毎年さまざまなブランド、そしてアーティストとコラボレーションを果たしていますが、日本人を起用するプランは今後ありえるでしょうか? また、日本人デザイナーやアーティストで注目しているのは誰ですか?
A.日本のデザインにすごく興味がありますし、伝統的なものと超モダンなものが奇想天外にミックスされる印象を受けています。そして、ファッションの境界線を押し広げていることに好奇心がそそられます。今後も世界中のデザイナーやアーティストたちとコラボレーションしたいと考えていますから……さあ、どうでしょう? 先のことは何とも言えませんが、今はとにかく「アーデム×H&M」のコレクションを皆さんに知っていただき、そして楽しんでいただきたいと思っています!

photo:IBUKI(P1-2, P5-6), GETTY IMAGES(P3-4, P7) hair&makeup:ERIKA ABE(maggy)

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