EDITOR'S OKINI

これぞ想定外な“新感覚“ムービー!カナダの鬼才監督に夢中♡

エル・エディターが私的に夢中になっているものをリアル目線でお伝えする、デイリー連載OKINI! 今日は、カルチャーエディターのNAOMIがハマっている映画監督をご紹介。

「ブレードランナー2049」を撮影中のヴィルヌーヴと主役のライアン・ゴズリング。

現在、世界の映画人から熱い視線を浴びる監督、ドゥニ・ヴィルヌーヴ。あのグザヴィエ・ドランと同じカナダ人で、彼の手にかかると戦争物も犯罪映画も人間ドラマも、予想のはるか斜め上をいく、どこか哲学的な“新感覚ムービー”に! 今年はライアンゴ・ズリング主演の超話題作『ブレードランナー2049』の公開も控え、カルトSF『砂の惑星』のリメイク版の監督も決定。ひょっとして理科系!?ともいえるクールでシュールなテイストが見る者の創造力を刺激して、決して一筋縄ではいかないラストのどんでん返しと、人間を見つめる視線がシネフィルたちを熱狂させる。個性的でアーティスティックな映画が見たい!と思うあなたにすぐ見て欲しい、女性が主役の3本をご紹介。

誰もが驚く衝撃のラスト!この映画でヴィルヌーヴに落ちた映画ファンは多い。

「灼熱の魂」(2010) 中東からカナダに移り住んだある女性の壮絶な人生を描いた人間ドラマ。ヴィルヌーブといえばまずはコレ、といえる衝撃作で、2009年アカデミー賞外国語映画候補作。日本では、「炎アンサンディ」として舞台化され、麻実れいさんが演劇賞を受賞した舞台版も素晴らしかった!

アクション映画にもかかわらず、アカデミー賞作品賞!

「ボーダーライン」(2015) メキシコ麻薬カルテルを撲滅すべく召集された女性FBI捜査官が、暴力と死が隣り合わせの世界で善悪の「ボーダー」が曖昧になる姿を映す。捜査官のエミリー・ブラントがヒロインかと思いきや、後半ではベニシオ・デル・トロが主役に切り替わるという斬新な構成に痺れる。魂を揺さぶるラストの衝撃、地の底から湧きだすようなヨハン・ヨハンソンの音楽を体感したい。

上の場面写真を見ると、まさか「女の人生」の話とは思いませんよね。

「メッセージ」(2016) 突然、地球にやってきた知的生命体。政府からの要請により、“彼ら”との対話に挑む、女性言語学者の姿を見つめる。『未知との遭遇』を溺愛するヴィルヌーヴ。あの映画では宇宙人はチラっと見えただけだけど、本作では「堂々」と出現し、人と会話(?)をかわす。下手すると『宇宙人ポール』的な失笑をまのがれない“彼ら”という存在が、ヴィルヌーヴxヨハン・ヨハンソン(音楽)の手にかかると息をのむほど幻想的でアーティスティック!見終わった後は、「宇宙人は単なるメタファー?」と思えるほど、母であるヒロインの人生に想いを馳せることになる衝撃。まさしく“想定外”な本作は、5月19日より、全国公開。

ちなみにヴィルヌーブ監督の好きな映画は、ヒッチコック『めまい』、デヴィッド・リンチ『デューン・砂の惑星』、クローネンバーグ『クラッシュ』、キューブリック『2001年宇宙の旅』だそう。来日時、「映画は“詩”だ」と語ったというヴィルヌーヴに一生ついていきます!

Photo Aflo

  • エルで映画や読み物を担当。サスペンス&スリラー映画が好き。私的ベスト5は、『狩人の森』『ロスト・ハイウェイ』『鳥』『預言者』『皆殺しの天使』です。

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