特集 2013/12/16(月)
世界のおやつ from Paris/Mademoiselle A

「妖精のパティスリー」が作り出す、 ポエティックなミニケーキ

12月に入り、パリも年の瀬に向かって少しずつ慌ただしくなってきました。日本の忘年会ラッシュほどではないものの、こちらもおよばれが機会の多くなる1ヶ月。今回はお持たせに良さそうな「旬のパリのスイーツ」を紹介。もちろん旅行で街を探索中にも、このサイズとしっかりした甘さはエネルギー補給に持ってこい♪

ところはマレ地区、現代アートやメディアテークが入る文化複合施設「ポンピドゥー・センター」の真横から伸びる小さなランビュトー通り。道幅も狭く、さほど長くない通りなのですが、東側に向かってチーズ屋やパン屋、八百屋から魚屋までがぎっしりと軒を並べる、常に活気に溢れた楽しい場所です。この中ほどにあるのが“妖精のお菓子屋さん”という意味を持つ「レ・フェー・パティシエール」。マーケティング会社に勤務していたデボラとサラの女性2人と、5ツ星ホテル内のレストランでパティシエを務めていたエディー氏がタッグを組み、11月末にオープンしたばかり。

ケーキはどれも「ブシェ」と呼ぶ、大きめひと口サイズ。このところ流行りのマカロンやプチシュークリームのように、見た目の可愛らしさと食べやすさを重視しながら、12種類の伝統的なフランス菓子に仕上げています。レシピはレモンタルト、バニラタルト、オペラ、エクレア生地を使ったコーヒーやチョコ風味のルリジューズ、いちごのケーキなどで、どれも一見するとカップケーキのよう。これはパーティなどで食べやすいように特製のパッケージを作ったのだとか。なのでカップから取り出すと、土台はタルトだったり、シューだったりさまざまです。

ミニスイーツはデコレーションもぎゅっと凝縮されるので見た目の気分は上がるけれど、味に関しては中のクリームが違うだけ……ということも多いのですが、この「ブシェ」たちはミニチュアライズされたケーキなので、素材や製法もいろいろ。食べる楽しみがぐっと広がります。いちばん気に入ったのは「フレジエ」というイチゴのケーキ。アーモンドのダックワーズをベースにイチゴのコンフィチュールを乗せ、外側にはイチゴにピスタチオを忍ばせたふわふわのクリームを絞ったもの。上にはサクっとしたメレンゲとフレッシュな果実をトッピングすることで、口の中に入れた時にさまざまな食感が楽しめます。

「ミニサイズにすることで、ひとりで2つ3つと幾つもの味を楽しんで欲しい」。というのがお店のコンセプトだそうですが、どれも3.8ユーロと結構いいお値段なのがちょっと残念……。でもはじめにも書いたように、招かれた日のお土産用スイーツとしてはルックスも味も申し分なし。私も忘年会を兼ねたパーティにまた利用してみたいと思います。
 
Les Fées Pâtissières
 
21,rue Rambuteau 75004 Paris
tel/ +33-1-42-77-42-15
営業時間/11:00~20:00
定休日/月曜
http://www.lesfeespatissieres.com

  • Mademoiselle A●女性誌の編集に携わったのち、2003年に出版社を退社、渡仏。パリをベースに食やビューティー、インテリアなど雑誌や書籍のコーディネイト&執筆を手がける。美味しいおやつとコーヒーをそばに、編み物に没頭するのが至福の時間。

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

ELLE PR STORIES

注目ブランドをもっと見る

CONNECT WITH ELLE

グルメ・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト