特集 2013/7/2(火)
世界のおやつ from Paris/Mademoiselle A

伝統をリスペクトする、2つの国から生まれたチョコレート

日本のような突発的な雷雨が続くパリですが、じめっとした気分を爽やかな風味で晴らしてくれるのが今日のチョコレートです。

アンリ・ルルーと言えば、塩キャラメルでおなじみ、日本での塩キャラメルスイーツブームの起点となったとも言えるフランス、ブルターニュ地方のお菓子屋さんです。本店は大西洋に面したキブロンという港町にあり、キャラメルだけでなくチョコレートやアイスクリームなども手がける老舗。パリには2011年末に路面店がオープンして、より手軽にルルーさんのお菓子が楽しめるようになりました。

そして開店以来、気づくとこればかり買っているのが渋い緑色が目を惹く、柚子風味の抹茶のタブレットチョコレート。2011年にパリで開催されたサロン・ デュ・ショコラに初出品して革新賞を授賞、その後店頭に並べたところまたたく間に人気商品のひとつになったのだとか。開発までのストーリーにも日本が深く関わっていて、フランスのディレクターを務める石井さんを始めとする日本側からの提案があり、それに基づいてブルターニュのショコラティエたちがレシピを研究、完成させたのだそう。

「ここ数年、フランスでは和の食材を使ったお菓子や料理がブームですが、日本人からすると使う量や、合わせる素材などに疑問を感じることも多いんです。使 い方をよく知っている我々だからこそ、世界中の誰が食べてもおいしいと感じるレシピをつくり上げたかった」と石井さんが言うように、抹茶の渋みや風味が感じ取れ、後味に柚子の爽やかな香りが通り抜ける絶妙な味わいに。もちろんチョコレート自体の滑らかさ、繊細さもしっかりと両立されています。50gと小さめ ですが抹茶をぎゅーっと濃縮させた味わいなので、少しずつ楽しめてちょうどよいサイズ感。日本とブルターニュの合作というだけあって、この地方らしいデザインの旗を模したパッケージも素敵です。

と、こんなに熱く書き連ねてしまいましたが、今回もうひとつのお気に入りになったのが、日本未発売だけれどフランスでは一番人気、というタブレットチョコレート「Goviro(ゴヴィロ)」。ブラックチョコレートに砕いたビターアーモンド、特産品のゲランドの塩とクレープダンテル(ルマンドのようなサクサクしたお菓子)を散りばめたもので、固さと甘味の違ういくつものサクサク感が楽しめる一品。抹茶と柚子のタブレットがはんなりと女性的なのに対して、こちらは海風に対抗するような男性的な味わい、とでも言いましょうか。

パリ店はこのサンジェルマン以外にも、9区に2店目がオープンしたので旅行の際にはぜひ訪れてみては?
 
 
タブレット「Macha-Yuzu」 4ユーロ
タブレット「Goviro」 6.5ユーロ

  • Mademoiselle A●女性誌の編集に携わったのち、2003年に出版社を退社、渡仏。パリをベースに食やビューティー、インテリアなど雑誌や書籍のコーディネイト&執筆を手がける。美味しいおやつとコーヒーをそばに、編み物に没頭するのが至福の時間。

  • Henri Le Roux Paris Saint-Germain
     
    住所/1,rue de bourbon le Château 75006 Paris
    tel. 33(0)1 82 28 49 80
    営業時間/11:00~19:30(日月は~14:00、15:00~18:30)
    http://www.chocolatleroux.com/

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