特集 2013/9/2(月)
世界のおやつ from New York/ごまめ

第1のチャイナタウンの底力!悶絶エビしゅうまいの優雅な朝ごはん。

お腹が喜ぶしょうゆベースの味と、欧米なのに同じアジア人が大半を占めるアットホームな空間。本日のおやつは、日本の方にもファンの多い飲茶(dim sum/ディムサム)です。第1、第2、第3のチャイナタウンを渡り歩いて数多くの飲茶レストランを制覇してきた私が、その中から自信を持っておすすめのお店をご紹介します。

ニューヨークには、チャイナタウンが3つある。おなじみのマンハッタンと、クイーンズ・フラッシング区にある第2のチャイナタウンと、ブルックリン・サンセットパーク区にある第3のチャイナタウンだ。3つとも、中国の圧倒的なエネルギーを肌で感じられる場所である。移民として世界中に散らばろうとも、それぞれの地に中国本国の縮小版をつくって立派に生活している姿をみると、中国という国の底力は本当にすごいといつも思う。
本日のおやつは、そんなチャイナタウンの中でも、いちばん気軽に行けるマンハッタン・チャイナタウンから、悶絶必至の飲茶の一皿をご紹介。
 
飲茶は、英語で「Dim Sum」(ディムサム)と言う。早い・安い・うまい・お腹にやさしい、という香港発の画期的なファーストフードである。中国人、アジア人だけでなく、欧米人にもたいへん人気があり、マンハッタンにも行列のできる大型店が数軒ある。が、それらの店の飲茶は、作ってから時間がたっているのか、脂っぽくて胃にもたれるものが多く、観光客相手に手を抜いてんのかなぁ、などと思っていた。しかし、マンハッタンにあったのだ、運命のエビシューマイが!

お店は、「Ping's Seafood」

まず渡される、カリカリにんにくラー油。最高の味。頼めばボウル入りでわっさーっと盛ってくれるが、胃が大変なことになるので注意。おいしいと言っても、やっぱり油なのだ。

これです、これ。エビシューマイ(3.8ドル)。肉汁はじけるエビシューマイ。身悶えするほどおいしくて、お腹の底からうっとりシアワセな気分にしてくれる。

もっちもちトゥルルンな腸粉(3.8ドル)。醤油ベースのあっさりダレで、いくらでも食べられてしまいそう。
そしてアツアツの蒸しギョーザたち。

左の蒸し器のカートに乗っているのは、餃子やシューマイ類のみならず、味付きの鶏足(!)、湯葉巻きお肉、中国式カステラのマーラーカオ、豚まん、アンまんなど。フタを開けたとたんにムオーッっと立ち上る湯気に、心が躍る。目で見て指差し注文ができるうえに、マンハッタンだけあって英語もOKなので、予想外のものを食べるハメになることは、ほぼない。
右は揚げもの中心のカート。エビすり身のなすはさみ揚げ、挽き肉入り揚げギョーザ、エビ団子、ごま団子、ドリアン揚げまんじゅうなど。時間帯によって出てくる飲茶が違う。杏仁豆腐やココナッツプリンもあるので、デザートにも困らない。

ここの飲茶の値段は4つに分かれていて、それぞれ、2ドル(S)、2.8ドル(M)、3.8ドル(L)、4.8ドル(XL)らしい。SP(Special)やDISHは、店員さんが手にもってまわってくる明らかに格の違うお皿か、メニューから個別にオーダーするもの。

お茶のポットは、お湯のおかわりが自由。ポットの上ブタを逆さまにするのが暗黙の合図で、何回でも嫌な顔ひとつせずに持ってきてくれるはず。

お店がどんなに混んでいても、急がされたりはしない。大音量の音楽に辟易して立ち去りたくなることもない。食卓を囲む人々の楽しそうな声だけがひびきわたる空間で、お茶をチビチビ飲みながら、優雅な朝のひとときを味わえる。さながら、英国式のティーパーラーにいるような、ヴィクトリア〜ンな貴族気分である。
 
人もチャンスもあっという間に流れていくニューヨーク生活のなかで、ひと息つきたいときにはもってこい。みなさまも、おいしく楽しくほっこりしたいときには、チャイナタウンの飲茶へ足を運んでみてはいかがですか。

  • ごまめ●日本と中国での芸能活動を経て、2009年からニューヨークで活動する女優、本田真穂。かたわらに、モデル業やコラム執筆も手がける。 NYで奮闘する様子は、ウェブサイト(http://www.mahohonda.com)やブログ(http://blogmahohonda.wordpress.com)にて更新中。パンコーディネーターの資格を保持。

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