特集 2016/8/22(月)
世界のおやつ from Bologna / Mari

イタリア・ロマーニャ地方のソウルフード「ピアディーナ」を求めて!

20年近く前に私が初めて訪れたイタリアの町、Rimini(リミニ)。当時、お世話になった友達のマンマは、言葉も通じない初対面の私をありったけの力を込めた抱擁で迎えてくれました。そんな愛情たっぷりのマンマが「一緒に作りましょう!」と言ってくれて、私が初めて作ったイタリアの郷土料理が、今回紹介する「Piadina(ピアディーナ)」。リミニをはじめとするロマーニャ地方の、大らかで面倒見がよく、笑顔あふれる人々のソウルフードです。

ピアディーナを注文すると、手際よく具をはさんで準備してくれるDonatella(ドナテッラ)さん。

ちなみに、ピアディーナにはさむ具材がすべてカッソーネにはさめるかというとそうではなく、生で食べるべき生ハムや、火にかけると融けてしまうロマーニャ地方のフレッシュチーズ「Squacquerone(スクアッケローネ)」はピアディーナだけにはさんで食べます。一方、あたたかい方がおいしいソーセージや玉ねぎ、マッシュルームなどはカッソーネとして。ピアディーナとカッソーネそして、小さいサイズの「Cassoncino(カッソンチーノ)」を合わせると、数えきれないほどの種類があります。

チーズ、ハム、ルッコラのピアディーナ(5.5ユーロ)

今回、味見をしたのは、まずは定番のピアディーナ2種類(「チーズ、ハム、ルッコラ」(5.5ユーロ)、「生ハム、チーズ、ルッコラ」(5.5ユーロ))に、おすすめの「トマト&モッツァレッラ」のカッソーネ(3.5ユーロ)。生地はもれなくリミニ近辺の薄いタイプで(海から離れるにつれて少しずつ分厚くなる)、歯切れもよく、行列しても食べたいという常連客の気持ちにも納得がいく味。「トマト&モッツァレッラ」もシンプルがゆえに、素材のおいしさが引き立つ一品です。

写真上:くるみ、ゴルゴンゾーラ、モッツァレッラのカッソンチーノ(3.5ユーロ) 写真下:ヌテッラとココナッツのミニピアディーナ(2.5ユーロ)

カッソンチーノには、「くるみ、ゴルゴンゾーラ、モッツァレッラ」を。くるみとゴルゴンゾーラという黄金の組み合わせに、モッツァレッラが加わって食感がソフト。仕上げには、新作の「おやつミニピアディーナ」(2.5ユーロ)を2種類。定番のヘーゼルナッツペースト「Nutella(ヌテッラ)」にはココナッツがプラスされていて、甘党の人はやみつきになること間違いなし。もうひとつの「ペコリーノ&ハチミツ」の組み合わせは「洋なしと合わせてもおいしいのでは?」と、想像が膨らみます。

ランチタイムには店の外まで長い列ができるので、ゆっくりと注文するためには少し早めに行く方が賢明。もしくは、夜は23時まで営業しているのでビーチ帰りに立ち寄ってもいいかもしれません。

レッラさんと筆者。

photo : Elisa Bertocchi

アカデミー賞をはじめとする数々の賞を受賞した偉大な映画監督Federico Fellini(フェデリコ・フェリーニ)の出身地としても有名なリミニ。この街を訪れる際は、ぜひ「ダッラ・レッラ」に足を延ばしてみてください。レッラさんのおいしいピアディーナと太陽のようなエネルギーが伝播して、自然と満面の笑みになること間違いなしです。

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cooperation : Veronica Frison

  • Mari●大手経営コンサルティング会社にて経営コンサルタントとして勤務後、2006年に渡伊。2人の男の子のマンマをしながら「フェリチターリア」の通訳・翻訳者・FAI(イタリア環境基金)認定の文化・芸術メディエーターとして、「食の都」ボローニャを中心にイタリアの魅力を発信中。
    http://www.felicitalia.net/

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