パリに行ったら絶対にチェック! パリジャンも驚く地方の独創的なアイスって?
いまパリでは、地方からパリに進出したグラシエ(アイスクリーム職人)が作る、独創的なアイスクリームが注目の的。めずらしい素材や、出身地の特産物を使った、これまで体験したことのないグルメなテイストに大人も夢中!
「アイスクリームってなんて崇高な食べ物なんでしょう、マリラ!」 ーー赤毛のアンこと、アン・シャーリーの大好物、アイスクリームが本日のテーマです。アイスクリームは子どもの頃の思い出と結びついている食べ物ですね。私も昔、銀座のデパートのレストランで銀のお皿に乗ったウエハース付きのバニラアイスクリームを食べたなあーと懐かしく思い出します(年齢がバレる)。ここのところパリにはパティスリーが続々と誕生しているのですが、中でも注目を集めているのが地方発信のアイスクリーム。今回は、特におすすめの2軒をご紹介。
まずは昨年12月、パリ6区のサン=シュルピス教会の近くにオープンした「ピエール・ジェロニミ」。ピエールは、地中海に浮かぶコルシカ島の出身。コルシカ島にはフランスのほかの地方とは違う、独特の文化や特産物があります。パリ店では24種のアイスクリームとシャーベットが用意されていて、「一番オリジナルなフレーバーをください!」と言っておすすめされたのが、「Poivre Timut」というネパール産のティムットこしょう。こしょう自体がグレープフルーツのような風味を持っていて、甘すぎず、香りがよくて、まさに大人のシャーベット。
合わせておすすめされた「Herbes Fraîches」は、コリアンダー、セージなどのフレッシュなハーブのミックスで、とにかく爽やか〜。ハーブだけ、というのが潔くシンプルでいい! 私の定番「Pistache」は、ピスタチオがたっぷり入ってねっとりと濃厚。コルシカ島の名産である、柑橘のコンフィ入りの牛乳のアイスもなんともおいしそうで気になります。
バニラはボラボラ島産、ショコラは名店「メゾン・ボナ」、ヘーゼルナッツはコルシカ島……と素材にこだわっていて、好感度がメキメキ上昇。さらに、コーンとカップで食べるアイスだけではなく、アイスケーキなどのバリエーションがあるのも魅力的です。隣の席にいた初老の男性が、すごくうれしそうな顔をしてショコラのアイスケーキを食べていたので、どうやら相当おいしかった様子(次に来たら、あれ食べよう……)。
サロン・ド・テではランチも提供していて、コルシカ島産のサラミとメロン、マグロのカルパッチョなどの軽食を食べられます。この地域の住人は富裕層が多いからか、この店に来る顧客は皆シックな方たちばかり。ちょっぴりハイソな気分でランチタイムが楽しめます。
photo & text : Kaoruko Yasuda
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Pierre Geronimi Paris
5 rue Férou 75006 Paris
tel +33(0)1 42 38 00 67
営業時間/9:30~19:30
定休日/月曜日
http://glacespierregeronimi.com/
La Fabrique Givrée ※2017年7月1日オープン予定
26 rue Soufflot 75005 Paris
http://www.lafabriquegivree.com
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KAORUKO YASUDA●パリ在住ライター&エディター。某女性誌編集者を経て渡仏。食、旅、デザイン、モード、ビューティなどの広い分野を手掛け、「ELLE gourmet」をはじめ雑誌等で執筆。趣味は“料理”と“健康”で、素材のクオリティや効能にマニアックにこだわる食いしん坊。