特集 2018/1/2(火)

【あなたの知らないフード経済学】メニューが多いと満足度が下がる!?

本誌別冊付録『ELLE Cooking』の連載「あなたの知らないフード経済学」はチェック済み? スーパーマーケットに並ぶ食品やシェフが作り出すグルメな一品は、一見つながらないようで実は、経済との密な関わりをもっているかも……。食を見る目が変わるかもしれない、フードと経済の遠くて近い関係を、飯田泰之さんが解説!

photo : Getty Images

本年度のノーベル経済学賞(ちなみに正式名称はアルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞といいます)を受賞した行動経済学の分野においても、人が予想以上に考えることを嫌い、確たる理由なく行動しているとする研究が増えています。みんながそんなに横着なら、選択肢をもっと少なくして、高級寿司店のように「おまかせ一点勝負」にすれば満足度が上がるのでは? と思われるかもしれません。しかし、多くのスーパーや一般的なレストランではこの方法はうまくいかないようです。多彩なメニューを比較検討する手間は惜しむけど、「自分で選んだ感」は欲しい……人って本当にわがままなんですね。

今晩誰かを食事に誘おうと考えているあなた!「何でも好きなものをごちそうするよ」と誘ってはいけません。「渋谷か六本木で、お寿司かイタリアンでも食べない?」と誘ってください。今晩の献立の希望を尋ねるときには「和食と洋食どっちがいい?」「お肉とお魚どっちがいい?」と聞いてみてください。相手の満足度がちょっとだけ上がるかもしれませんよ。

  • 教えてくれたのは……
    飯田 泰之さん Yasuyuki Iida
    明治大学政治経済学部准教授、内閣府規制改革推進会議委員、シノドスマネージングディレクター。テレビのコメンテーターとしても活躍。『これからの地域再生』(晶文社)が好評発売中。

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text : Yasuyuki Iida

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