エディターズPICK 2017/9/4(月)
FROM ELLE WORLD

絶望と生の狭間でもがく女性たち。「ウィメン・バイラインズ」が描く一筋の希望とは?

紛争や宗教問題、性暴力や貧困による底辺の生活――世界にはいまだ多くの苦境に立たされている女性がいる。愛に見捨てられた世界に生きる絶望と、自分の生を全うするために日々もがき苦しむ女性たちにいま、私たちは何ができるのだろう? 「グッチ」とビヨンセ、サルマ・ハエックらが主宰するグローバル・キャンペーン、“チャイム・フォー・チェンジ”の一環として始まった「ウィメン・バイラインズ」の活動に、UK版エルのエディターが参加し、その取り組みについてレポート。

ビヨンセ(Beyoncé) photo: Getty Images

“チャイム・フォー・チェンジ(CFC)”は、ラグジュアリーブランド「グッチ」と歌手のビヨンセ、女優のサルマ・ハエック、「グッチ」を擁するコングロマリット「ケリング」のCEOフランソワ・アンリ・ピノー氏により共同設立された、少女と女性のエンパワーメント支援のための資金調達と意識向上を目的としたグローバル・キャンペーンだ。2013年にロンドンで開催された募金コンサートでは、ビヨンセがヘッドライナーを務め、ジェニファー・ロペスやジョン・レジェンドといったスターも参加し、その様子は世界中に配信されたことも記憶に新しい。

左から サルマ・ハエック(Salma Hayek)、フリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)、ビヨンセ(Beyoncé) photo: Getty Images

「ウィメン・バイラインズ」の役割とは  

「ウィメン・バイラインズ」はそんなCFCのプロジェクトのひとつで、主流から追いやられた女性たちの声をすくい上げるために2015年にスタートし、今日まで続いている取り組みだ。

「ウィメン・バイラインズ」は、一連のワークショップという形式を採用し、世界中で低い評価を受け続ける女性たちの実態や背景、ストーリーを伝えることができるように、著名なジャーナリストや作家がストーリーテリングの技術についてレクチャーするというものだ。サルマ・ハエックは「ウィメン・バイラインズ」のスローガンをシェア。「今まで一度も耳を傾けられることのなかった声を注意深く聞き取って欲しい」と人々に呼びかけた。
 
第一回の「ウィメン・バイラインズ」のイベントは、2015年にイラクのアルビールで開催された。ジャーナリスト・活動家として高い評価を受ける人物であり、バイラインズ・プロジェクトを主導する立場のマリアンヌ・パールが、ISISから逃れてきたヤズィーディー(クルド人の民族宗教)やキリスト教徒の難民に向けてストーリーテリングのワークショップを実施した。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=49&v=j1mXx4HLskI

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translation: NAOKO OGATA

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