夏休み目前! エディターは休日なにする?
約1年間にわたり、エル・エディターの極私的週末プランをお届けしてきた本連載。最終回となる今回は、特別編として8月のイベント情報を中心にエディターの夏休みプランをピックアップ。
フリーダ・カーロをめぐるドキュメンタリー映画を鑑賞!
夏だからといって、浮かれてばかりもいられないので、たまには真面目な考えごとも……ということで、公開されたばかりのドキュメンタリー映画を鑑賞予定です。
渋谷「シアター・イメージフォーラム」で8月8日(土)から公開される『フリーダ・カーロの遺品 -石内都、織るように』(写真下)は、日本人写真家が、画家フリーダ・カーロの遺品を撮影するプロジェクトを追ったドキュメンタリーです。
メキシコ人の女性画家フリーダ・カーロ(写真上)は、6歳で小児麻痺を発症、17歳では体を鉄パイプが貫通するという悲惨な交通事故に遭います。後遺症に苦しみながら、自らの喜びや悲しみ、生死を描いた数々の作品を残しました。一方で、その恋愛模様が華やかだったことでも知られていて、有名な画家や社会活動家とも浮名を流しました。鮮やかな色彩を持つ作品や恋愛関係と、それとは対照的に、痛ましく壮絶な闘病生活が共存するフリーダの人生は、まさに“光の強いところには、強い影がある”メキシコ社会を凝縮したよう。魅惑的な色彩で表現された、ときおり残酷なまでに強いメッセージを発するその作品は、一度目にすると心に焼き付いて離れず、私にとっては、学生時代の留学先にメキシコを選ぶ理由のひとつになったほど、思い入れのある画家です。
そんなフリーダの遺品を撮影したのは、原爆で亡くなった人々の衣服を撮影した「ひろしま」や、母の遺品を撮った「Mother's」など、遺品を通して故人の生を見つめてきた写真家の石内都さん。「遺品を撮るというのは、過去を撮るのではない。今、ここにいて、出会っている」と語る彼女のレンズを通して、フリーダの生きた証、今を生きるメキシコ人女性の生と死について考えてみたいと思います。(アシスタントエディターMariko)
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『フリーダ・カーロの遺品 -石内都、織るように』
監督/小谷忠典
出演/石内都
配給/ノンデライコ
公式サイト/http://legacy-frida.info/
2015年8月8日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
映画『フリーダカーロの遺品 石内都、織るように』フェア ~メキシコに生きた1人の女性~
開催日時/開催中~2015年8月28日(金)代官山 蔦屋書店の営業時間7:00~翌2:00
開催場所/代官山 蔦屋書店2号館 1階 ブックフロア
東京都渋谷区猿楽町17−5 代官山Tサイト tel.03-370-2525
https://tsite.jp/daikanyama/store-service/tsutaya.html